【緊急フォロー】相場急変の時こそ再確認
今日はNY市場の急落によって市場でも狼狽売りが相次いでおりますので、いつもの17:00配信からを大幅に変更してお昼から失礼いたします。
先週末のNY市場は来るぞ来るぞと囁かれていた市場暴落説を想起させるかのように666ドル安と過去と比較しても大きな値幅での下げを記録しました。
ただし、現在のNYダウの位置を考えれば高値調整の範囲内にとどまっています。
666ドル安が暴落じゃなくて調整の範囲内というのはどういうことかと思われるかもしれませんが、下落率で考えてみると分かりやすいかもしれません。
10000ドルから1000ドル下げると約10%の下落率、20000ドルから同じく1000ドル下げると約5%の下落率となります。
NYダウは昨秋から調整らしい調整なく、一貫して上昇してきました。
そして、史上最高値の26616ドルをつけています。
では、この最高値から先週末の666ドル安も含めてどのくらい下落したのかを計算すると、値幅は1096ドル、下落率は4.1%です。
これではさすがに暴落とは言えません。
日経平均も見ておきましょう。
年初から24000円に接近して、海外勢が売り越しを続けてきたにもかかわらず高値をとったのは1/23の24129円です。
本日前場時点の安値は22671円で、その値幅は1458円、下落率は6.0%になります。
震源地の米国市場よりも下げがきつい状況にあるのが日本株の現状です。
先週末のコラムでも書かせていただきましたとおり、今年は株価のボラティリティが高まっています。
その中で、“株は安く買って高く売る”が基本ですから、将来の価値を生む金の卵(優良株)を安く売ってしまうことだけは避けたい場面です。
また、「落ちてくるナイフをつかむな」との相場格言もございますので、安易な買い増しもご法度です。
では、こうした局面ではどうすれば良いのか?
結論から申せば、優良株は買い、思惑株は見切り売りです。それ以外は下値を見極めるとき。
これらを分けるのは企業の実力の裏付けになってきます。
ですから、需給要因だけで下げているものは、あの時が買い場だったということになってくると思われます。
でも、全体の地合いが良くならない段階で、積極的に買い向かうことが危険なのもまた事実です。
そういう時にこそ狙いたい株はただ一点、“銀行株”です。
米長期金利上昇の恩恵を受ける意味でも、MUFG(8306)などは今後に期待がもてます。
また、今回の下落要因を見定める上で、一番見るべきは目先の株価の下落よりも、膨大に膨れ上がった債券市場に滞留していたマネーがどこに向かうのかです。
まず、可能性が高いのは、先週の米雇用統計でも確認したように米国経済が良すぎる実勢を反映しやすい株式市場でしょう。
つまり、株式市場が上値を伸ばすには、必要な調整と言えるのです。
ただ一点、確認しておきたいことがありますね。
震源地となったNYダウの下げ止まりがどのあたりになるのかということです。
NYダウは昨年を通して20000ドルから24000ドル後半まで上昇したことは一旦おいておきまして、昨年の秋には22000ドルが上値の限界点だという声が出始めていました。
それが22000ドルどころか、26600ドルまで上値を伸ばしているのです。
この間の値幅は4600ドルですね。
中期的に半値落とすということであれば24300ドルまでの調整が見込まれるはずです。
ただし、今回の下げが需給状況を中心としたものなのであれば、足元3ヶ月間の動きで判断するのがよいでしょう。
とするならば、23600ドルから26600ドルまでで値幅は3000ドル、半値落ちの水準は25100ドル近辺になってきますね。
単純な値幅計算でも、今晩のNY市場がこの水準までで下げ止まってくるようであれば、目下、上昇のトレンドは崩れずに、需給面の整理が進めば自律反発の動きが見られることと思います。
すなわち、その相場の転換点が【買い場】となります。
もう一度確認しておきますと、1月第2週からの売り越し基調に変化が出始める時機は近づいていると考えています。
思わぬ急落があった後は、当然ながら思わぬ反動高が出ることも想定しておく必要があります。
先週のコラムで紹介した史上最高の投資家との呼び声が高いウォーレン・バフェットの名言をもう一度取り上げておきます。
『他人が貪欲になっているときは恐る恐る。周りが怖がっているときは貪欲に。』
午後からの相場に臨む前に、いま一度周りを見渡してみてください。
周囲が怖がっている時こそ“買い”、少しでもいいですし、ポジションに余裕がなければ“買い”の気持ちだけでも持っておかれるのがよいでしょう。
【 人 生 の 格 言 】
『 金持ちになるためには2つのルールを守りなさい。
【ルール1】絶対にお金を損しないこと。
【ルール2】絶対にルール1を忘れないこと。 』(米バークシャーハサウェイCEO ウォーレン・バフェット)
それでは、明日に希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日紹介した銘柄】
MUFG(8306)
執筆:加藤あきら
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