株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2018-02-07 08:30:00

加藤あきらの投資戦略室

【緊急フォロー】相場急変の時こそ再確認 [3]

おはようございます。

本日も米国市場急変に端を発する異常事態の折、お取り組み前の時間から失礼いたします。

一晩明けてNY市場は一連の下げ幅を拡大する続落の連鎖を断ち、24912ドル(567ドル高、+2.33%)まで急反発で返ってきました。

本日は朝方から全面高の様相を呈するものと思われますので、寄付には買いが殺到するものと思われます。

まさしく一昨年の米大統領選挙の時の動きそのままです。

昨日のザラ場で日経平均が1604円安となった時点でのNYダウ先物は23088ドル(2/5現地引け比:▲1257ドル)まで下落しており、市場はこの水準までを織り込みました。

朝方の時点でNYダウに対してNYダウ先物は24730ドルへ多少水準を落としていますので、本日は一時的ではあれど下げ過ぎた分を反動高する期待で買われる相場と言えます。大勢は売り方の買い戻しが中心になることもふまえておくとよさそうです。

NYダウのリバウンドの幅を考えると市場の不安は後退したように思われるかもしれませんが、先日のコラムでお伝えしている短期の下値ラインであった25100ドルまでの回復は実現しておりませんので、目先は乱高下する展開も想定しておく必要があります。

よって、短期的なボラティリティの波を捉えながら細かく売買する必要がありそうです。


お取り組みの戦略としましては、まず第一に“深追いは禁物”が大前提で、大型株は3%高、中小型株は7%高までの範囲内でエントリーできないと獲れる値幅も限られることと思います。

昨日の追証を警戒して大きく下げた個人投資家が株主の中心となっているマザーズ銘柄は特にリバウンドが色濃くでそうです。

直近のテーマ株で需給が崩れていないもの、あるいはゲーム、バイオのセクターでしょうか。

また、トヨタ(7203)の3Q決算で2兆円超え達成もトヨタ・ショックの逆パターンでサプライズと言えましょう。裾野が広い自動車産業に深く関わる企業も要注目です。

中小型株の中にはこれから決算発表を控えるものも多くございますが、決算のみに期待してギャンブル的な投機に走ることはオススメいたしかねます。

今回の急落の要因は、昨日の『加藤の投資戦略室-相場急変の時こそ再確認 [2]-』でもお伝えしておりますように、米債券市場の急落に起因する米FRBの利上げペース加速観測の高まりによるものでした。

また、波乱を演出したヘッジファンドなどの投機ポジションはこれまでも度々売り仕掛けする場面が見られており、今回は米FRB議長が前任のイエレン氏から新任のパウエル氏にバトンが渡った空白のタイミングを狙ったものと推察されます。このパウエル氏が交代して初のFOMCに臨む3月までには時間も空いているがゆえと考えられます。

足元の米経済指標が良すぎるために、米国の金融政策がより引き締め方向に傾くのではないかとの要らぬ憶測が飛び交い、一連の為替円高の流れや債券市場の急落、そして昨晩の米株市場の急落につながったと言えます。

これによって、米国市場はドル安、債券安、株安のトリプル安に見舞われたわけですが、その裏にはヘッジファンドが得意とするHFT取引無しではこのような下げにはならなかったと思われます。

こうした事態に新任のパウエル氏を米FRB議長に指名した米トランプ大統領が沈黙を貫くはずもなく、何よりもトランプ政策が景気拡大を志向しているわけですから3月FOMCで実際に利上げが実行されるにしても、利上げペースを早めて市場に水を差すような発言は出ないと推測されます。また、金融当局・各連銀の関係者なども対応を迫られるでしょうから、早晩のうちに火消しに回るものと考えられます。

では、下げ止まるのはいつになるのか?という疑問が生じますが、日本株の見方に対しては何パターンかシナリオを用意しておく必要があります。

1.NYダウが自律反発して、中期の下値ラインであった24300ドルをすぐさま奪回して25100ドルを目指す展開となった場合
2.投機ポジションの清算が行われる今週のオプションSQ通過後(ただし、SQ通過後に再び売り直す場合あり)
3.ヘッジファンドの3月期末解約売りに伴う90日ルールを基にした2月中旬(来週末あたり)

上記をふまえた上での今後の相場展開としましては、3月メジャーSQ(3月第2金曜日)までは戻りを試す展開となり、3月FOMC(3/20〜3/21)を通過して金融政策の方向性を確認した後に上値を突破する動きがメインシナリオと考えています。

また、そこに国内の要因を当てはめると、2月いっぱいは投資家のポジションが痛んでいるためにレンジ内での上下を繰り返す需給相場となりやすい反面、3月期末配当を意識した買いが3月初めから入り始めると考えられます。本格的に上昇トレンドに回帰するのもそのあたりがメドでしょう。

相場が不安定な時こそ強い気持ちを持って臨まないと心が折れてしまい、せっかくの利益獲得の機会を逸することにもつながります。

短期的には上にも下にも振れる相場であることを認識しながら、冷静に取り組まれてください。

本日もよろしくお願いいたします。


【 人 生 の 格 言 】
『 我々はけして後ろを振り向かない。
  我々の頭に浮かぶのは多くのものが待ち受けている未来だけだ。
  ああしておけばよかったとくよくよ考えても、過去を変えられるわけではない。
  あなたは前を向いて生きるしかないのだ。 』
(米バークシャーハサウェイCEO ウォーレン・バフェット)

それでは、本日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

【本日紹介した銘柄】
トヨタ(7203)

執筆:加藤あきら

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