株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2018-02-10 09:00:00

加藤あきらの投資戦略室

歴史が示す今の相場

お休み中のところ失礼いたします。

今週は3連休の中に「建国記念の日」をはさんでいますが、私は正直あまり建国を意識したことはありません。

日本は紀元前から他国の侵されることなく、独立を保ってきた国なので、改めて建国を意識する人は少ないような気がします。

逆に米国みたいに独立記念日がある国の方がお祝いムードは高まるのかもしれませんね。

今年は「平成最後の年」で天皇代替わりの祝賀が控えていますが、これほど天皇のような一国の王の系譜が脈々と続いている国はそう無いと思います。

『国が歴史を創り、歴史が国を創る』ということが日本にはスッと当てはまりそうです。

また、相場にも歴史があって、今回の暴落は1987年のブラックマンデー(暗黒の月曜日)になぞらえる向きが多いようです。

当時は1985年のプラザ合意以後のドル安の流れに歯止めをかける目的でドルの金利が引き上げられる観測が広がり始め、そしてブラックマンデーの2ヶ月前に米FRB議長がポール・ボルカー氏からアラン・グリーンスパン氏へ引き継がれたタイミングで株価暴落が引き起こされたと解釈されています。

今回の事例に当てはまる点もいくつか見受けられ、世界的な金融緩和でインフレの芽が出始めている点や、加速度的にドル安が進行している点、そして米FRB議長が前任のジャネット・イエレン氏からジェローム・パウエル氏に引き継がれ、金融引き締め観測が出ている点など類似点が多いことが挙げられているようです。

ただし、このブラックマンデーは早晩のうちに下落分を回復し、その後も金融緩和を続けた日本では誰もが知る“バブル時代”へと突入していくこととなったわけです。

歴史に立ち返れば、当時の構図そのままに、この後は膨大にバブルが膨れ上がって株価は異次元の領域に達するということになります。

ですから、重ね重ねにはなりますが金融当局がどのような金融政策の舵取りを行うことになるのか非常に注目されているわけです。

さて、歴史は分かったと。

だが、歴史どおりに今後バブルが生まれるのか、あるいは今回のように調整をはさみながら実体経済の成長に合わせて株価が上昇していくことになるのかは未知数です。

であるならば、私たち投資家にとって見定めるべきは目先の需給関係だけでなく、なおさら大局を見失わないということが重要になってきます。

個人的にはバブル、バブルと熱狂的に株価がうなぎ上りになっていくのもスリリングで面白いかもしれませんが、投資家である以上はマネーゲームだけやっているわけではありません。

きれいごとかもしれませんが、実体経済の拡大で株価が上昇していく方が、結果的には持続的な成長につながり、日本のようにバブル崩壊のツケを長年にわたって払わされるようなことにはならないと思うのです。

昨秋からの上昇につぐ上昇でイケイケムードが広がっていましたので、ちょうどこのあたりで下げ止まってくれると、単なる行き過ぎたスピード調整と言えます。

今週は日経平均が週間で22,921円から21,382円まで1,539円の下落幅が出ました。空売り比率も過去最高の46.1%に達しました。

過去のバブル崩壊時を振り返っても、そもそも景気拡大がバブルかどうかの見極めは非常に難しかったと言えます。

来週以降はまさにこのバブルを巡る論争が繰り広げられることになりそうですが、日本の行く末をシンプルに考えれば自分が行うべき投資のかたちが見えてくるかと思います。


【 人 生 の 格 言 】
『 空虚な議論の時代は終わった。終わったのだ。行動の時が来た。 』
(第45代米大統領 ドナルド・トランプ)

それでは、来週も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。


執筆:加藤あきら

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