株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2018-02-16 17:00:00

加藤あきらの投資戦略室

リスクマネーの動きを追う

本日のお取り組みもお疲れ様でした。

一晩明けても為替のドル安には歯止めがかからず、米NYダウがお伝えした節目の25100ドルを回復した一方で日経平均は22000円にも届かない状況が続いています。

いち早く半値戻しを達成してきた米国株に対し、日本株の緩慢な動きには歯がゆい思いをされている投資家はさぞ多いことでしょう。

ただし、考えてみれば2,3日前まではどこまで下がるか分からない恐怖に打ち震えていたのではないですか?

もちろんまだ油断はできません。

今回の暴落を仕掛けられたものだとすれば、いつまた次の仕掛けが来るのか警戒を解くことは危険なのです。

ただし、今回の世界同時株安については、米VIX指数に不正操作疑惑が持ち上がるなど様々に原因究明に向けた動きが出てきている一方、案外、新興国株などへの影響は限定的でした。

ブラジルのボベスパ指数は水準がほぼ変わっておらず、インドのセンセックス指数でも下落率は▲8%程度です。

円キャリートレードによって種々のリスク資産にマネーが流れていた中で、今回の暴落による新興国市場の押しが浅かったということは、それほど買われてきていなかったということを表しており、その裏返しとして米国株や欧州株に対する資金流入が過剰だったことも紐解くことができます。

また、日本株と違って調整からの戻りも早いとなると、世界経済成長のけん引役という意味でも米国に代わるエンジンとして新興国やオルタナティブに関心が向いていく可能性も秘めています。

結論づけるのはまだ早いですが、今回の暴落はこれまでもお伝えしてきておりますように、先進国への一方的なマネーの流入が逆流した事実はありながらも、将来の成長期待を否定したというより、勢いがつき過ぎた分のスピード調整的な色合いが濃いものであったと考えられます。

であれば、答えは明白で、需給の立て直し後には日本株も割安面から買われてくる場面が来ると考え、その時に備えて一度現金化した資金をもってしっかりと仕込みを行っていく時期であるということです。

当然ながら、傷んでいるポジションも全面的に回復することが見込めるようになりますので、戻りを待ちながら耐え忍ぶのも選択肢となります。その代わり、戻った時には戻り売りするのか、それとも継続して期待するのかを今のうちに練っておく時期ということでもあります。

くれぐれも下げ局面での辛かったという感情で売買判断するのはご法度です。

だいたいの銘柄は買値まで戻ったと思ってヤレヤレ売りすると、そこまで戻る過程で強さを蓄えてきているわけですし、はたまた自分が手放した瞬間に勢いがつき、そのまま高値更新まで一気に駆け上がっていくというのはお決まりのパターンです。

きちんと投資先の中身を洗い直してみていく必要があります。

見るべきポイントはまず、その銘柄が成長株(グロース株)なのか割安株(バリュー株)なのかどうかという点です。

成長株なら、足元の決算シーズンで出た業績だけではなく、今期から来期にかけての売上高・営業利益が好調に推移して上振れる期待が継続しそうかどうか、信用の需給状況は何日くらいでシコリが解消しそうか、株価の戻り具合を同業種間で比較するのもいいでしょう。

割安株なら、優良株であるケースが多いですので、まず為替感応度。そして従業員数。これは仮に賃上げの流れの中でも人件費増を吸収して、利益水準を維持できそうか、あとは値上げができそうな業種かどうかなどでしょう。また、企業の内部留保が潤沢で、自社株買いを行ってくる可能性があるかどうかも見ておくと尚良いかもしれません。

個別で注目しているのは、昨年の9月にも取り上げたケル(6919)や、下方修正したはずのジェイHD(2721)、そして需給面が崩れていないアドバンテッジリスクマネジメント(8769)の押し目は狙っていきたいと考えています。

こういう時に拾いたい成長株と言えば、2016年に100円台でご紹介していたアルテック(9972)、これも上昇し始めてしまうとなかなか買えなくなった株ですので、以前に目をつけていた株などはこの機会を利用して拾っておくのもよいかもしれませんね。


【 人 生 の 格 言 】
『 希望は生き残りにも成功にも大切である。運が味方してくれないときにも頑張れるのは希望のおかげだ。 』
(第45代米大統領 ドナルド・トランプ)

それでは、明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

【本日紹介した銘柄】
ケル(6919)
ジェイHD(2721)
アドバンテッジリスクマネジメント(8769)
アルテック(9972)

執筆:加藤あきら

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