株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2018-02-17 09:00:00

加藤あきらの投資戦略室

投資のセンスを磨く方法

お休み中のところ失礼いたします。

今般の株価急落に見舞われた投資家にとって、まさに落ち着く暇なく過ぎていった2月も折り返しにきました。

前半に被った痛手を後半に取り戻し、できれば月間パフォーマンスをプラスに、あるいはプラスまでいかずとも±0まで戻した状態で春先相場に備えていきたい。

そう考えている方が多いことと思います。

また、昨秋に日経平均が26年ぶりの高値更新に沸いたのを見て資産運用を始めた方、あるいはこれから始めようと考えている方もいらっしゃるかと思います。

改めて「株価が高いときに投資するのは控えよう」と投資家に思い知らせることとなった今回の株価急落ですが、私は本来的な投資の観点から言えば、相場の動向に左右されず、なるべく早いタイミングで始めるのに越したことはないと考えます。

なぜなら、投資を一つの仕事としてみた場合、成功体験も失敗体験も前倒しで経験した人の方が成長が早いことは普遍の原理だからです。

こういった○○ショック的な急落の場面は相場を張る以上は何度も経験するものであって、事前に練習しようと思ってもできるものではありません。

仮にシミュレーションしていたとしても、いざその時になって味わう感覚というのとは別次元のものでしょう。

ただ、常日頃からそうなった時の心の準備ができていたかどうかによっては対応が変わってくるでしょうから、やはり準備をしておくのは大事だと思います。

そもそも論として、人間の脳が投資には向いていないということを前提として知っておく必要があるかと思います。

たしか以前も、行動経済学のプロスペクト理論における損失回避の心理、リスクに直面した時の人間がいかに不合理な行動をとってしまうことが多いかを取り上げたことがあります。

100万円を手に入れる喜びと、100万円を失うショックで、どちらも同じ1万円なのに、多くの人は「失う100万円」の方がはるかに大きな出来事に感じてしまうという心理の理論です。

投資における事例では、適切な投資判断の下に行う損切りではなく、心理面での不安を取り除きたいがために闇雲な損切りに走ってしまう投資家の行動があてはまります。

この心理面が投資に及ぼす影響で厄介なのは、仮にですが、相場の動きがわかっていたとしても投資家に間違った決断を促してしまうところにあります。

中長期スパンで上がっていくことがわかっていても、目先で短期的に含み損を抱える可能性があるのであれば買いを見送ったことありませんか?

相場ですのでアップダウンがあるのは当たり前なのですが、「株価が下がる」ことに対してマイナスの印象を持つ方は多いですよね。しかし長期で投資することを考えれば、株価が下がったからこそ「割安で買える」というプラスの面を見逃していることに他なりません。

それは頭ではわかっていても「損をしたくない」という感情のインパクトが大きすぎるため、実際の行動に結び付けるのが難しくなってしまうのです。

ただ、それを理解していれば、自分を客観的に見ることができ、自分の心理状態を分析して意識的にコントロールしていくことができるようになりますよね。

相場の巧拙や成功の秘訣が最終的にメンタルコントロールにあるというのは、「マーケットの魔術師」に出てくるようなトップトレーダーはみな口をそろえています。

ある意味、小難しい理論や難解な数学の知識などは必要ではないというわけで、誰にでも可能性が開けているということになりますね。

弊社アナリストの徹兜はディーラーを務めてきた経験もふまえながら“トレードはセンス”だとよく言っていますが、たしかに天才トレーダーは多く生まれています。

ただ天才でなくとも、それぞれのセンスに意識的なプラスαでメンタルコントロールを加えるだけで勝率はだいぶ変わってくるかと思いますし、変にリスクを取り過ぎることもなくなるかと思います。

現時点で暴落前からの損失を半分程度まで戻せていたら2月パフォーマンスの黒字化は十分達成可能だと思いますし、3割戻っていたら±0までの資産回復は見えてくるかと思います。

中長期スパンで結果的に上昇した場合、「株価が下がる」局面で何を考え、どんな行動をとったのか、投資のセンスを磨くというのはそういう自己分析の積み重ねだと思います。


【 人 生 の 格 言 】
『 計画に入っていたにせよ、いないにせよ、寄り道したときにこそ面白いことが起きる。 』
(第45代米大統領 ドナルド・トランプ)

それでは、明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。


執筆:加藤あきら

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