信念は時に犠牲と混乱を伴う
昨晩の米国市場は良い雰囲気で返ってきましたが、朝方からネガティブニュースが飛び出しました。
寄付き前の7:30という時間によくも水を差してくれたなといったところですが、コーン米国家経済会議委員長の辞任はサプライズながらも日本市場にとっての影響は軽微だと思われますので、気にせずいきましょう。
ちなみに市場ではこれを揶揄して“コーン・ショック”と命名されたみたいです。
彼は自由貿易主義者でしたので、トランプ政権との軋轢が表面化したかたちで、これで米国は保護貿易主義に傾倒していく流れは変わらないということが明確になりました。
これでトランプ政権の舵取りは国家通商会議のピーター・ナバロ議長の手に委ねられたわけですが、今回辞任したコーン氏はゴールドマン・サックスの元最高執行責任者(COO)だった方ですので、ウォールストリートの方にこそ激震が走ったのではないでしょうか。
ある意味ではゴールドマン・サックスとトランプ政権の癒着が懸念材料でもあったので、トランプ大統領の人物像を窺い知る機会になったとも言えます。
トランプ大統領にとっては今年の中間選挙結果が何よりも、命をかけても最重要な主要命題となってますので、自分の邪魔をする者はたとえどれだけ優秀であろうとも受け入れられないといったところなのでしょう。
実際には、中間選挙自体は議員選挙なのでトランプ大統領自身の去就とは直接的な関係性は無いかと思いますが、間接的にでも影響を受けると政権転覆の可能性もありますので、そういったリスクは極力排除したいのだと思います。
とりあえず自分の信念を曲げずに貫く姿勢だけはビジネスマンらしいリーダー像が浮かび上がりますね。
引き続き米国・中国の動向には政治面も含めて注意を払っておきましょう。
そんなこんなで本来もっと注目されていたはずのポジティブニュースがかき消されてしまいましたね。
そうです、あの北朝鮮が南北会談に応じて非核化に進む準備があるというニュースです。
地政学リスクの後退を期待させるものですが、果たしてどう転ぶでしょうか。
米国も中国も、そしてロシアも半島情勢には思惑が渦巻いていますから、一筋縄ではいかない気もしています。
ここ最近における米中の軍事費の膨らみ方をみる限り、ひと悶着ありそうなことだけは忘れないようにしておきたいと思います。
朝方のショックは市場の動揺を誘うものでしたが、前引けにかけては落ち着きを取り戻す動きが出てきました。
どちらかというと今晩のNY市場への影響の方が大きそうなので、明日は軟調に始まることもふまえて心の準備をしておくとよいかと思います。
むしろこれまで上値を散々に抑え込んできた地政学リスクが後退したにもかかわらず反発の機会を遮られたわけですので、警戒しておくべきは仕掛け売りだけになります。
昨日の当コラムでお伝えしておりますように、仕込んでおきたい局面には変わりありませんので、上に行きたがっていそうなTOKYOBASE(3415)のような銘柄は試し買い分だけでも持っておくとよいかもしれません。
また、テックポイント(6697)のような押し目は押し目で有難く拾っておくとしましょう。
最近の地合いでも強いテーマ株も魅力的です。
やはり今年のバイオは話題が尽きませんし、毎日何かしらが買われています。
アンジェス(4563)やキャンバス(4575)の動きも監視リストに加えておくとよいかもしれません。
相変わらず何かと理由をつけられて為替の戻りも鈍いですので、レッグス(4286)のような小型でも中型でも内需銘柄中心にポートフォリオを構成しておきましょう。
為替はお彼岸頃の米FOMC通過後に戻りがあるのか期待しておくくらいで、とにかく焦らないで取り組んでいただければと思います。
【 人 生 の 格 言 】
『 そう、私は文句たれです。私は勝つまで文句を言い続けます。
私はこの国のために勝利します。米国を再び偉大な国にするために。 』
(第45代米大統領 ドナルド・トランプ)
それでは、明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日紹介した銘柄】
TOKYOBASE(3415)
テックポイント(6697)
アンジェス(4563)
キャンバス(4575)
レッグス(4286)
執筆:加藤あきら
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