来週以降の勝負ステージを考える
昨日のECB理事会に続いて、メジャーSQ、日銀金融政策決定会合と順次イベントを消化し、マクロ環境を見渡しても不透明要因が少しずつ晴れてきました。
貿易戦争懸念が後退してドル売りにも歯止めがかかったほか、米国株は3指数揃ってプラスと日本株市場にとっては追い風と言えます。
加えて米長期金利が2.85%付近で高止まりしているものの、VIX指数も低下傾向にありますので、今晩の米雇用統計で大きな動きが出なければ市場の動揺も収束に向かっていくことでしょう。
来週の四季報発売を皮切りに個別企業のファンダメンタルにも目が向きやすくなってくると思われます。
朝方から為替もドル円が円安に振れていましたし、SQ清算値は21575.45円でおそらくは市場予想よりも高い位置で決着したと思われます。
さらに北朝鮮、韓国の南北会談実現に追加で、米トランプ大統領と北朝鮮金正恩委員長の会談も実現するのではないかという観測も広がって、リスク回避姿勢もだいぶ和らいできました。
主力株は先物に連れ高して戻りを試す動き、新興株は利食いが多いように見受けられますが、幅広い買いはしっかりと入ってきているようです。
テクニカル面では中小型株の各指数ともに上値の重たそうな分厚い雲がかかっている時期を抜け出そうとしているようですし、RCIは短期・中期ともに下層を上放れる動きが継続しています。
TOPIX以外の指数はそろって25日移動平均線を上抜けてきており、続いてゴールデンクロス示現が待ち望まれるところです。
昨日公表の投資主体別売買動向では外国人投資家の8週連続売り越しが話題となっていますが、この売り物を個人が受け止め続けてきたという事実を見逃してはいけません。
市場の売買シェアは外国人投資家が幅を利かせている構図は変わりませんが、少しずつでもリスクオンに傾いて外国人投資家が買い方に回ってくるようになれば買い方・売り方の形成は大きく逆転してきます。
あくまでもポジション量を急拡大できるような環境になったわけではありませんので、一旦は崩れてしまったポートフォリオを立て直す局面くらいに考えておきましょう。
また、繰り返しになりますが、この先自分が戦うべき戦場を選んでおく必要があります。
資金に限りが無ければ大型・中型・小型と分散投資するのも選択肢としてありますが、基本的に分散投資してもリスクを抑えたことにはなりませんし、限られた資金を投じる上で重要になるのは「選択と集中」です。
これは企業や事業の戦略でも同様のことが言えるかと思いますので、自分の市場におけるポジショニングを明確にして勝負していくとよいかと思います。
個人的には春相場はマザーズ市場が活況となるのではないかと睨んでおり、直近で動きが出ているビリングシステム(3623)やすららネット(3998)などを注目しています。
少し単元が高めですが、ある意味では自然に「選択と集中」することになりますので、上昇してくると思った以上の利益をもたらしてくれることになるかもしれません。
【 人 生 の 格 言 】
『 成功の秘訣は、どこのステージで戦うかを慎重に選ぶこと。
ただし、戦うステージを決めたら全力で突き進み、あきらめてはいけない。 』
(第45代米大統領 ドナルド・トランプ)
それでは、明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日紹介した銘柄】
ビリングシステム(3623)
すららネット(3998)
執筆:加藤あきら
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