休み明けの投資家が動き出すタイミング
先週までの市場イベントに対する懸念で蔓延していた重苦しい様子見ムードもようやく変化が実感できるようになってきました。
しかし、10時過ぎに中国市場が開くのと前後して、為替が急激に円高に振れ、先物もこれまで同様の乱高下の激しい名残はそのままですので、どっちつかずの相場はまだ当面続くことも警戒しておかなくてはなりませんね。
どうも中国の米国債売りの資金が日本債買いの資金として流入してきているようですので、為替ドル円の上値は重たそうな感じがありますね。
主力株の上昇が前場で一服した後は先週末同様に陰線が形成されましたので、マネーの流れとしては手掛かり難で利益確定売りがかさんでいるようです。
国内要因としては、週末に政治的なネガティブニュースばかりがクローズアップされておりましたので、経済にどうこうという影響は無くとも、売り材料にされる警戒心は根強いものと思われます。
特に先物や為替の動きを見ながら売買の判断をしてしまうと大いに揺さぶられてしまうので、かえって見ない方がいいかもしれません。
日本株が円高に喘いで22000円を回復できない一方で、米国市場も中国市場も堅調に戻り足を早めてきていますので、日本も余計な国内の揉め事でもたついている場合ではありません。
たしかに財務省の問題も職員の残念なニュースも横に置いておいていい問題ではないかもしれませんが、国会議員のバッジを付けた代議士たちが何百人も集まって1年以上も議論する話ではありません。
ちょうど去年のこの時期にも、森友学園の問題と金正男氏殺害のニュースで市場の雰囲気を悪くした経緯がありますので、いい加減にしてもらいたいですよね。
この問題がどれほど尾を引くことになるのかは分かりませんが、平昌オリンピック以後で警戒されていた朝鮮半島情勢も米朝会談で地政学リスクなども後退して材料難ですので、マスコミにとっては面白ネタが降ってきたと考えている可能性もあります。
市場の動揺も収まりを見せるかに思われた矢先ですので、これらを契機とした新たな売り仕掛けには注意を払いつつも、外部環境は好転してきているのですから少しずつリスク許容度を広げていってもよいかもしれません。
特に世界の株式の中でもいち早く最高値更新となった米NASDAQの強さから半導体株やロボット株の物色が強まってくる可能性は高そうです。
トーカロ(3433)や日本マイクロニクス(6871)などの半導体株、ダイヘン(6622)やアズビル(6845)のロボット株などとりあえず手をつけておきたいところは忘れてしまわないように買い始めていくのも良いかもしれません。
日経平均に続いてTOPIXも25日移動平均線にからむ動きが出てきましたし、日本市場はようやくこれからといったところでしょう。
早くも相場に疲れている人もいらっしゃるのかもしれませんが、「木を見て森を見ず」では早くもバテ気味になってしまって今年1年間戦っていくことなどできませんよ。
むしろ、これまで当コラムでも「休むも相場」を繰り返しお伝えしてきましたように、休んでいた人はこれから一仕事かと重い腰をあげようとしているところと認識しておきましょう。
【 人 生 の 格 言 】
『 問題はチャンスになるかもしれない。物事に別の名前をつけたら、それに対する姿勢は驚くほど変わる。 』
(第45代米大統領 ドナルド・トランプ)
それでは、明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日紹介した銘柄】
トーカロ(3433)
日本マイクロニクス(6871)
ダイヘン(6622)
アズビル(6845)
執筆:加藤あきら
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