株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2018-03-21 09:00:00

加藤あきらの投資戦略室

勝敗を分ける春相場のポイント

お休み中のところ失礼いたします。

本日は春分の日ということですが、すっかり春めいている東京では桜も咲き始めました。

相場の方ではまだ「寒の戻り」よろしく冷え込みが厳しい地合いが続いていますが、相場格言どおりに「彼岸底」となってくれるのか期待ばかりが募りますね。

年度末で民間企業は慌ただしい日々を送っているというのに、国会では別の意味で慌ただしくなっていて、肝心の審議は何一つ進んでいない状況です。

税金や社会保険料などの負担も増加している中で、それらを使っている人たちが仕事を放ったらかしている現象は誰の目から見てもおかしいと思うのではないでしょうか。

他に議論すべき内容は内政的にも外交的にも山積している状況に変わりありませんし、自分たちを棚に上げて増税も押し付けようとしているのはそれこそ民間人の感覚からはかけ離れているような気がします。

いろいろな立場や意図があるにせよ、そろそろ落としどころを見つけてほしいものですね。

それよりもまず確認しておきたいのは、やはり米朝首脳会談の行方です。

当事者である米トランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長の両者が何を求めているかが焦点となります。

まず米国は北朝鮮の核開発を止めさせたい、そして、米国に届くミサイルの開発も中止させようと動いていますね。そのために政権の人事改革までやって、強硬姿勢で臨める態勢を整えました。

一方の北朝鮮は金正恩政権による独裁体制を維持しつつ、朝鮮半島から米軍を撤退させることを望んでいます。韓国の文在寅大統領もそれに対して対話路線を掲げながら、朝鮮半島の南北統一への道筋を模索しています。

そのような中で3/8に突如として発表されたのが米朝首脳会談であり、誰にとってもサプライズニュースだったに違いありません。

とは言っても、平昌オリンピック・パラリンピックが終幕して、やはり米韓合同軍事演習は早速4月に行われるようで、米国側の姿勢は対話は対話、軍事オプションの準備は抜かりなしといったことに変化は見られておりません。

やはり5月の会談時期を迎えるまでは何が起こるか分からないということでしょう。

それでもこの会談が本当に実現するのだとすれば、米国側にとってはかなり寛容な形を示したことに他なりません。これまでの金日成、金正日の時代から通してみても、覇権国である米大統領と「核兵器」を含めた議論をするなど考えられないことでした。

ただし、この会談が形式的にも実施されることになり、やっぱり「非核化」には応じられないと北朝鮮が強硬姿勢を崩さなかった場合は誰が考えてもマズイ事態を招きかねません。

米トランプ大統領にとっては覇権国としてのメンツを極東の小国に潰されたことになりますし、これまで対話で非核化させるために経済制裁を強化してきた米国の歴史をも踏みにじることに繋がります。

さらに、対話路線が失敗となれば、いくら北朝鮮が交渉カードを用意しようとも二度と実現は難しくなることと思われます。

つまり、朝鮮半島有事がいよいよ現実味を帯びてくることになるのです。

当然、誰にとっても戦争は何がなんでも避けられなければならないものですが、急速にその可能性が高まってきている事態を置き去りにモリカケ問題にだけ時間を費やしている国会議員の姿は残念でなりません。

国論を政局だけで振り回すのはドラマや小説の世界だけで十分ですし、あれでは「政治家」でなく「政治屋」と言われても致し方ないような気がしてしまいます。

仮にも日本の有権者を代表して選ばれた方たちですので、誇りを持って将来に向けた建設的な議論を行ってほしいですよね。

どうしても政治がからむと悲観的な見方が出てきますが、日本の将来性はまだまだ捨てたものじゃありません。

日本企業の価値が増大するのはこれからですし、春相場で勝敗を分けるのは案外、何年先もの将来を見据えた投資になるのかもしれません。

今日みたいなお休みの時こそ季節の移ろいを感じながら、ゆっくり四季報でも眺めてみるのも良いのではないでしょうか。


【 人 生 の 格 言 】
『 権力は最大限の思いやりをもって使われたとき、最もその良さを発揮する。 』
(第45代米大統領 ドナルド・トランプ)

それでは、明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。


執筆:加藤あきら

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