株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

(一社) 人工知能学会:18801(公社)日本証券アナリスト協会:01159

あすなろ投資顧問

2018-03-24 09:00:00

加藤あきらの投資戦略室

テクノロジーが紡ぐ未来と投資チャンス

お休み中のところ失礼いたします。

最近は政治がらみの話題ばかりが注目され、相場もこれによって乱高下する展開が続いていますが、政治家の方は常にこうしたプレッシャーの中にあるのかと思うと頭が下がりますね。

基本的に政治の話というのは安定している時にはあまり取り上げられず、問題が起こった時にクローズアップされる傾向があります。

国内・海外どこを見渡してもこのような政治リスクが尾を引く状況で、どうしても投資家の目線もそちらに引っ張られがちですが、あくまでも【現在の相場は】という観点で捉えるとよいかと思われます。

各国の選挙であったり、政治体制の変更がある場合には相場の本質が変わる可能性があるのですが、大概の場合は一過性の問題で済むケースがほとんどです。

あくまでも相場の本質を見失わないことが大事で、需給相場から業績相場への移り変わりのタイミングを逸しないことが最重要だと思われます。

今年の相場の流れは昨年のような低ボラティリティ相場とは対極にありますので、水準訂正で上昇するときも一瞬の可能性があります。

これだけ一気に下げるというカラクリを紐解くためには、指数寄与度の高い銘柄を見ておく必要があります。

週末の下げを確認すると、やはりファーストリテイリング(9983)や東京エレクトロン(8035)などの値がさ株中心に狙い打ちされているので、逆にこれらが買い戻される動きが出るところを見ておけばよいということになります。

また、例のとおり3月第2週(3/12〜3/16)の投資部門別売買状況をチェックすると、東証一部では個人・海外ともに売り越し、東証二部では個人の売り越しに対して海外が買い越しで相殺するかたち、さらにマザーズでは個人・海外ともに買い越しとなっています。

各指数の動きも見ておきますと、日経平均・TOPIXは2月安値を割り込んでいるのに対して、マザーズ・JASDAQ・東証2部指数などは総じて下値を死守したかたちとなっています。

主要指数は節目を下にブレイクしてきたことで下値を掘り下げる可能性はある一方、小型株指数は下げ渋っているのが現実ですので、中小型株に資金を置いておく方がよいということになりますね。

個人的には金曜日に逆行高を見せていたケアネット(2150)やインフォコム(4348)に注目しています。

また、最新トピックスでMITテクノロジーレビューで「ブレークスルー・テクノロジー10〈2018年版〉』が発表され、これから何年間も私たちの仕事と暮らしに影響を与えうるテクノロジーと、その進化が窺える特集が組まれています。

一つ一つを詳しく見るには紙幅がレポート並みになってしまいますので、リストアップすると以下のようになっています。

・3D金属プリンティング
―3D金属プリンティングを使えば、従来の金属加工技術では作れないような軽量で高強度の部品や複雑な形を作れる。

・人工胚
―ヒトの幹細胞から人工胚を作り出し、遺伝子編集なども可能になる。

・センシング・シティ
―巨大なセンサーのネットワークによってあらゆる情報を収集し、それに基づいて都市設計や政策、テクノロジーに関して決定する。すべての車両は自律運転車となり、ロボットが地下で動き回り、郵便配達などの雑用をこなす。

・みんなのための人工知能
―巨大テック企業が主導権を握るAI(人工知能)をオープンソース化して、クラウドによってAIが誰の手にも届くようになる。

・競争式生成ネットワーク
―2つのAIシステムが対決することで、超現実的な独自の画像や音声を作り出すようになる。

・バベルフィッシュ・イヤホン
―耳の中に入れると一瞬で翻訳してくれる。

・ゼロカーボン天然ガス
―世界の主要エネルギー源となっている天然ガス由来のクリーンエネルギーを精製する技術で、温室効果ガス排出量を抑えながら、天然ガスを燃やすことで放出される二酸化炭素を低コストで効率的に回収する発電所の実現が見えてくる。原子力発電の高い資本コストと、再生可能エネルギーの不安定な供給を避けることができる。

・完璧なオンライン・プライバシー
―「ゼロ知識証明」とよばれる新しい暗号プロトコルで、この技術を用いた暗号通貨が、『Zキャッシュ(Zcash)』とされる。このテクノロジーを使えば、銀行は顧客のプライバシーを危険にさらすことなく、決済システムにブロックチェーンを導入できるかもしれない。

・遺伝子占い
―各人がDNA通知表を取得し、心臓病やがん、たばこ依存症などになるリスク、平均より優れた頭脳を持つかなども判明する。

・材料の量子的飛躍
―量子コンピューターは現在のコンピューターとは比べものにならないほどの計算能力を持つため分子を正確に設計したり、効果的な医薬品や、エネルギーの発電や送電に効率的な材料を開発したりといったことも可能になるかもしれない。

こうして見ても、日々進化を遂げているテクノロジーは数多く、我々が知らないところで着々と実用化への道を突き進んでいることが分かります。

もちろん倫理的に問題があったり、人間の存在を脅かす危険性も孕んでいる側面はありますが、次世代の未来社会では当たり前のようになっている可能性だってあるわけです。

そういった意味でも今年はバイオ株に注目しているのですが、変化球でネクシィーズG(4346)なども面白くなってくるかもしれません。

私たちも大きな期待とリスクを背負って投資活動をしているのですから、いつまでも人間同士の政局争いを眺めているだけでは何の価値も見出すことはできませんよね。

ドイツの女性首相メルケル氏もこう語っています。

「問題は、私たちが変化できるかどうかではありません。どれだけ素早く変われるかなのです。」

自分の頭の中を切り替えることは分かっていても難しいことです。ただし、自発的にやろうとしなければいつになっても前に進むことはできません。

混迷極める相場ですので、しっかりと目を見開き、未来を紡ぎ出すテクノロジーにこそ焦点を当てて投資を行っていく必要があると思うのです。

今お持ちの株あるいはこれから投資しようとしている株が未来に何をもたらすのか、想像を巡らせて来週に備えていかれるのもよいかと思います。

来週公開予定の【ネクストジェネレーション銘柄】は、この極端に地合いが悪い中でも朝方で売り一巡し、その後は下げ渋る動きを見せていました。

踏ん張りきれない銘柄よりも底堅い銘柄の方が既存株主の握力が強いということになりますので、切り返した後の反発力も違ってくるかと思います。

ちょうど全面安でどれもこれも売られた後ですので、株価が安いうちに仕込んでおいて、あまり欲張り過ぎずに利益確定する。

このようなスタンスで丁寧に取引を重ねていくのが今の相場を乗り切り、かつ、来たる相場への備えにもなることと思います。


【 人 生 の 格 言 】
『 問題は、私たちが変化できるかどうかではありません。
  どれだけ素早く変われるかなのです。 』
(第8代独首相 アンゲラ・メルケル)

それでは、明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

【本日紹介した銘柄】
ファーストリテイリング(9983)
東京エレクトロン(8035)
ケアネット(2150)
インフォコム(4348)
ネクシィーズG(4346)

執筆:加藤あきら

無料新着記事

記事一覧へ

今ご登録で特典5銘柄+大石銘柄+5000ptをプレゼント!

今すぐ無料登録 クリック