空売り比率とは
相場の概況については加藤・大文字に任せて「空売り比率」の話をしよう。
先週末時点での「空売り比率」が50%を超え、
過去最高を記録していた。
その正確な定義はこうだ。
〇一日の売り注文合計(売買代金)に占める空売りの比率。
まず一日の売り注文を「現物売り」と「信用売り(空売り)」に分けよう。そのうち、合計の売り注文の金額に対して「信用売り」の金額がどれくらいの割合かという比率が「空売り比率」だ。
空売り比率=信用売り金額÷合計売り金額(売買代金)×100
なんとなく空売り比率が高いと、
将来買い戻される株式が多くなるイメージがあるが、
必ずしもそうとは限らない。
2013年1月から信用取引の証拠金規制が緩和された。
それ以前の個人投資家は証拠金を使いまわすことはできなかった訳だが、以後は一日に何回転でも売買できるようになった。
つまり、証拠金の使いまわしで、
「信用売り→買い戻し→信用売り→買い戻し」
この流れを何度も繰り返すことも可能で、
取引が当日中に完結している場合は、
後々の買い戻し要因とはならない。
このような売買が増えていることも、
空売り比率が高まる一因であろう。
とはいえ、
買い戻しの必要な空売り自体も当然入っているし、
市場参加者が「売り(弱気)」姿勢に傾けば、
市場全体の反転は近いだろう。
大衆心理と逆に動くのが「相場」だからである。
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執筆 相場師 徹兜
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