株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2018-03-29 17:00:00

あすなろ相場展望

〜加藤の相場展望< 番外編 6 >〜

本日のお取り組みもお疲れ様でした。

米国市場で起きたアマゾン・ショックを織り込みつつも、日本株は為替円安も手伝って全体的に堅調といった商状になりました。

トランプ米大統領がアマゾンの事業拡大に対する規制を実施する観測が浮上し、いちおうトランプ政権はこのことを否定したようですが、悪材料が続いているハイテク株は当のアマゾンはじめ半導体株にまで幅広く売りが波及しました。

これが米株全体の重しになったことは否めませんが、相対的にナスダックの下げ幅が大きくなった一方、2月安値6630ドルにはまだ距離を残しています。

明日は米国市場が休場になりますので、今晩のハイテク株の動きは非常に気になるところです。

ただ、大手情報ベンダーのロイターによると、米第4四半期(10-12月期)GDPが発表され、年率換算で2.9%増と従来の2.5%増から上方改定され、市場予想の2.7%増も上回りました。

旺盛な個人消費が浮き彫りになったとともに、2016年が1.5%増、2017年は2.3%増と実体経済の景気拡大が続く中で、政府支出が3.0%増と政府による財政拡大がより鮮明化しました。

2018年の米国経済成長率はさらに加速するとの期待がひろがると同時に、前回のFOMCで明らかにされた利上げペースにおいては修正材料となる可能性もありそうです。

昨今のような政治の思惑などで乱高下する不安定さが際立っていますが、これを後々の公共政策でバランスがとれるのであれば官製相場も悪くない気もします。

今般の相場では為替市場でドルショートの買い戻しが起きており、あるいは米国債に資金が戻るかたちで円安が進んだ側面とリスク回避の円買いが一旦和らいだ側面と2通りが考えられます。

足元ではやはり日経平均が21000円を定着できるかが焦点になりそうですが、今日の動きの中ではどうも投資家心理としては疑心暗鬼になっているようです。

先物主導の相場が続く以上は無理もありませんが、実体経済の力強さと企業業績に目線が移っていくには今しばし時間を要するのかもしれません。

日本企業の内部留保は約400兆円規模に達しているとのことで、むしろこの円高の時に海外企業を買収するような企業は積極的に成長をにらんでいるとみてよさそうです。

また、国内のニューストピックとしてはようやく2018年度の予算成立が報じられました。

主な内容は
・働き方改革関連法案
・IR(カジノ)実施法
・健康増進法改正
・TPP11承認案
・憲法改正案
と注目テーマが目白押しとなっています。おそらく今日の中で関連銘柄には物色の手が入ったものも少なくないことでしょう。

それはつまり、森友問題の収束を意味しているものと思われますが、麻生財務大臣はこの予算成立に際して、「予算そのものの議論が深まらなかったことに対し、森友問題に時間を多く割かれ、大変残念」と苦言を呈しております。

それもそのはずで、先日の重要外交日程であったG20出席が見送られた他、国会の1日あたりの運営費は約3億円、昨年2月から直近までで森友問題の審議にあてられた日数126日で計378億円で、多大な外交コストと時間コストを払った結果になったと言わざるを得ませんね。

また、これをうけて安倍首相は「森友学園問題による混乱を早期に収拾し、9月の自民党総裁選での連続3選を見据えて政権の立て直しに全力を挙げる。衆院解散・総選挙は考えていない。」と表明しており、国内の政治問題もひと段落といったところかと思います。

この間に次なる相場テーマの材料になりそうなものとして、経済産業省はエネルギー基本計画の見直しなどが報じられていました。

少し出遅れ感があるかもしれませんが、今後は再生可能エネルギーへのシフトを加速させ、政策による後押しで「主力電源」として位置づけ、積極的に拡大する方針としており、これまた息の長いテーマとして市場物色が意識されるところです。

政策の方向性としては、再生可能エネルギー分野で洋上風力発電のルール整備に加え、蓄電池開発や水素の活用を促進するとのことで、再生可能エネルギー関連銘柄を細かくチェックしていくのもよいかもしれません。

主だったところでは省電舎(1711)やエナリス(6079)、イーレックス(9517)やレノバ(9519)などは早速動意づいているようです。個人的にはインターアクション(7725)なども監視しています。

今週末に向かうにつれて徐々に相場も落ち着きを取り戻していく流れになればよいですが、4月も波乱材料の不安と新年度相場の期待を両手に抱えながらの取り組みも覚悟しておく必要がありそうです。

やはり、市場が落ち着きを取り戻すまでは加藤の相場展望を続けてまいりたいと思いますので、< 番外編 7 >にも引き続きご愛読の程、よろしくお願い致します。


【 人 生 の 格 言 】
『相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく』
(アメリカ著名投資家 ジョン・テンプルトン)

それでは、明日に希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

【本日ご紹介した銘柄】
省電舎(1711)
エナリス(6079)
イーレックス(9517)
レノバ(9519)
インターアクション(7725)

執筆:加藤あきら

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