買いたい弱気 売りたい強気
米国市場のハイテク株売りがひとまず落ち着いてきた模様ですが、S&Pもなんとか200日移動平均線を回復して引けました。
中国も報復関税を発動した割にその規模はそれほど米国の貿易赤字を深刻化させるものとは言えず、どうも茶番劇のようなやり取りが続いています。
ましてや中国がWTO(世界貿易機関)に提訴するといった対応は、北朝鮮問題で国連を巻き込んだ際に経済制裁で米中が連携した時と同様に双方が大人の解決策を模索することにつながる第一歩であったと言えます。
米国市場は非常に荒い値動きで、米国株高の割に日本株は弱く、昨日は米国株安の割に日本株は底堅い動きでした。
そもそも日本市場は閑散で蚊帳の外の印象が強く、薄商いの様子見ムードが続いているといった状況です。
4月に入っても空売り比率がいまだに半分近くを占めていますので、ヘッジファンドの売りがまだ上値を抑えているとみてよさそうです。
このような中で売買代金上位に入ってきたのが、国内大手証券がレーティング引き下げで下げがきつかった昭和電工(4004)、東海カーボン(5301)などの黒鉛電極を手がけている面々ですが、もともとの目標株価の算出で30%も減額するというのは極端な気がいたします。
もしかすると一連の貿易戦争懸念で需要が低下するとの前提に立っているのかもしれませんが、足元の3月自動車新車販売が好調でゼネラルモーターズ株が買われているのとは対照的と言えますね。
日経平均にも採用されている銘柄だけに指数の重しになった感も否めません。
やはり小型株の選別物色になってくるわけですが、日替わりで上下が激しいので「高値おぼえ 安値おぼえ」ではなかなか手を出しづらい状況かと思われます。
ただ、見方を変えれば、普段の上昇相場では「買いたい弱気」(本心では買いたいと思っていながらもう少し下がって安いところで買えそうな気がしてしまう)で逃げられてしまうものが、それとは逆に買えてしまったりするので、少し欲張って深めの指値でも約定したりします。
問題はその後で、買いの時に欲が出てしまっていたものを売りの時も欲張ってしまうと、今のような下落相場ではせっかく下値を拾えたものでも買値を割り込んでしまうということも起こりがちです。
とくにボラティリティの激しい銘柄はこまめに利益確定して、再度仕込んでといった工夫も必要です。
株価の値幅は銘柄によっても異なるので、一概に何円幅とか何%といったことはそれぞれで設定する必要がありますが、株価の節目(過去の高値・安値、その間の値幅の半値、移動平均線など)を意識しながら利益確定のタイミングを決定していけばよいかと思います。
ただし、一点ご注意いただきたいのは「相場に過去はない」というウォール街の相場格言もあり、過去の値動きはあくまでも手がかりの一つに過ぎません。
私たちが見るべきは未来、希望的観測ではなく、確かな将来の企業の姿です。
日本企業のことを全く知らない外国人から大量の売り浴びせを受けたとしても企業の進む道に変わりはないはずです。
まだまだ気が抜けない相場展開ではありますが、下げた時は買い場だと思ってポジションに余裕をもたせながらでも買い向かっていくことも時には必要だと思います。
【 人 生 の 格 言 】
『 失敗なんてひとつの選択肢にすぎない。
失敗することがなかったら、どうしてイノベーションを起こせるだろう? 』
(テスラ・モーターズCEO イーロン・マスク)
それでは、明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日紹介した銘柄】
昭和電工(4004)
東海カーボン(5301)
執筆:加藤あきら
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