SQ週に地政学リスクという売り仕掛け警戒
米国市場の大幅な戻りに対して、日本市場では昨日中に貿易戦争懸念の後退分を織り込んでいたので反応が薄かったようです。
その分大きく反応してきたのはシリア情勢緊迫化の地政学リスクで防衛・軍需関連銘柄が続伸です。
今日の市場の見どころとしては銀行株の25日移動平均線を上回る動きと、直近強含みだった好業績内需株の一斉売りです。
物色の矛先が内需株から売られ過ぎのバリュー株に資金が移り始めており、ここでも潮目の変化が見られます。
また、朝方の2月機械受注が+2.1%増と良好で、2年1か月ぶりの高水準ということでしたので、製造業にも持ち直しの動きがみられるようになっています。
機械株では01銘柄でツガミ(6101)から注目しておきたいと思いますが、岡本工作機械製作所(6125)が25日移動平均線から放れる動きで値足がよさそうです。
物色が循環して横に広がり始めた面だけを見れば非常にポジティブで一歩前進といったところですが、ここのところの中小型株の弱さが目立つようになってきました。
マザーズ指数は一進一退を繰り返しているように見せながら、水準を落として再び200日移動平均線を割り込んでいますので、個人投資家の中には資産的に本日が年初来安値更新という方も多いかもしれません。
これは出直り歩調の銘柄がある一方で、これまで上昇していた銘柄の下げ分が大きいために、トータルすると高値圏にあった銘柄が落ちてくる方が市場に与えるインパクトが大きくなりやすいところに起因しています。
直近のIPO株からも資金が抜け始めており、一つ一つの銘柄の値下がり率が大きくなり始めていることは下げ局面の最終段階にきていると感じさせるものです。
もしかすると、地政学リスクを持ち出してもう一段の売り仕掛けが入る可能性もありますが、週末にはオプションSQを通過しますので、業績相場に移るまでの幕間つなぎの相場になる可能性が高いと言えます。
決算シーズンまでは為替動向でリスクに対して敏感な動きが出てないか注意をはらっておきましょう。
また、昨日、今日と連続で陰線をひいている内需株は調整中に良い仕込み場を迎えるものが多くあるかと思います。
4月初旬の相場をけん引したということは、今年の主役は内需株になってくる可能性があります。
これらは今週から来週にかけての調整局面を逃さないようにしていきましょう。
強い銘柄探しもいいですが、今の相場では逆張りできる好業績株が狙い目です。決算シーズン前でもそろそろ上方修正を出してくる企業も出てくると思いますので、東証の適時開示にも目を向けておくとよいかと思います。
【 人 生 の 格 言 】
『 普通の会社とは違い、僕たちは金儲けのためにサービスをつくっているのではなく、いいサービスをつくるためにお金を稼いでいます。 』
(フェイスブックCEO マーク・ザッカーバーグ)
それでは、明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日紹介した銘柄】
ツガミ(6101)
岡本工作機械製作所(6125)
執筆:加藤あきら
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