見た目以上に弱含む日経平均と底堅い中小型株
ちょうど昨日とは鏡を裏返したかのような対照的な値動きとなり、非常に膠着感が強い相場展開となっています。
日経平均も22500円を回復してからというもの、そのまま一気に上値を伸ばすという動きにはつながっておらず、上値の重たい銘柄が目立っています。
トヨタの決算や武田薬品の買収決定など懸案事項は難なく通過したのですが、ややこのもたつき感が気になりますね。実は為替がドル円で109.50円と円安方向に振れてきましたが、株式市場は連れ高できていないためにドル建ての日経平均は1%近く下げています。
つまり指数の値下がり以上に地合いが弱含みとなっており、投資家の利益確定売りなどが業績が良くても上がっていかない上値を抑える要因となっているようです。
とくに信用買い残の多い銘柄などは戻り売り圧力が強まっている傾向があり、どうやら需給面の重しとなっていると言えそうです。
おそらくは日経平均が22500円をつけての目先天井感が意識されているのだと思いますが、その一方で中小型株は底堅い展開となっています。
どうやら基本路線は変わらずでボックス圏を脱しきれていない状況ですので、割安な中小型株は物色の手が伸びやすくなっているのではないでしょうか。
あるいは主力株の決算通過で手仕舞いされた資金や決算プレイで宙に浮いた資金などが中小型株物色に向いてきているとも考えられます。
このような局面で面白そうなのは、決算下振れで減配発表で大きく売られたニプロ(8086)に対して、同業態のJMS(7702)や川澄化学工業(7703)で、とくに後者は従来から会社予想が低く、むしろ足元ではコスト削減策が奏功する等して上方修正を発表しています。これらを逆張りで狙っていく戦略も一考に値するでしょう。
まさに市場がもたついているなら、それを逆手にとって低PBR銘柄を仕込みにいくのです。為替が円安に振れても景気敏感株が買われていない事象をみれば内需株に分があるとみています。
目先の決算プレイに興じるのも一つですが、やはり不透明感が強い時だからこそ半歩先、一歩先を見越して銘柄を選定していくのがよさそうです。
【 人 生 の 格 言 】
『 株価が下落すればするほど、間違った値幅が拡大していく。
こうした局面こそが、オッズが有利になる瞬間であり、迷わずに買うべき。
安い価格で株式を手に入れることができれば、やがてはその成長性が業績を押し上げてくれるだろう。 』
(バークシャー・ハサウェイ副会長 チャーリー・マンガー)
それでは、明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
執筆:加藤あきら
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