米朝首脳会談中止も、影響は限定的
今週のお取り組みもお疲れ様でした。ようやく日経平均もNYダウも節目突破で投資家のセンチメントが回復してきていたところにネガティブ材料が出され始めましたので、戸惑っている方も多いことと思います。
少しおさらいしておきたいですね。
5/22あたりから米朝首脳会談の行方が怪しくなり、ついては中止が決定される事態となりました。
足元では北朝鮮への地政学的リスクが再燃して、株価の急落を招きました。以前から言えることですが、トランプ米大統領の外交姿勢が相場を左右する状況が続いています。
思えばトランプ氏が米大統領に就任してからというものの、彼の発言や姿勢に市場は右往左往しています。今年は11月に米国の中間選挙も控えていることもあって、今後のトランプ氏の言動はより選挙を意識したものになると考えられます。
今週の日本市場は、米朝関係の先行き不透明感や米中通商問題のもつれなどから、相場が変調をきたし週半ばから値を崩し始めました。地政学リスクを意識した展開となり、やはり防衛関連銘柄に資金が集中しました。
元々、6月12日に予定されていた米朝首脳会談が中止に至ったわけですが、市場ではこれもトランプ流の交渉術の一つと受け止め、長期的な影響は少ないと考えています。当コラム内でも何度かふれていますが、この米朝首脳会談が持つ意味合いは大きく、たとえ延期でも、とにかく前進してくれれば市場にとってはポジティブ材料になるでしょう。
長期的には世界市場が少なくとも米国中間選挙まで振り回される展開が続くと予想されるため、お取り組みの際にはこの前提を考慮してポジションをとるべきタイミングを計っていただく必要があります。
つねに10の投資余力を10全部使わなければいけない理由はどこにもありません。
日経平均は、3月の安値20347円から直近の高値23050円と2ヶ月で約2700円も上昇しています。これに対する利益確定と地政学リスクが重なり、売り物が多く出てきているのが今週末の現状です。下値の節目として意識していた25日移動平均線をも割り込んできているため、目先の下値の目途は22000円に切り下がると考えられます。
ただし、これが一過性のリスクオフ要因とすれば、依然として下値は底堅いと考えており、しっかりと押し目のポイントを捉えていきたいところです。
5月23日の当こらむで紹介した銘柄である細谷(4274)、石川(6208)、重松(7980)、豊和(6203)が地政学リスクの高まりによる防衛関連の物色を受けて株価が上昇しました。今後も地政学リスクが収まるまでは注目しておくべきでしょう。
一方で、立ち回りには慎重さと大胆さが求められる局面であることには変わりありません。
トランプ氏の動向に振られやすくなりつつある相場では先行き不透明感からやや手控えムードが予想されますね。
日経平均に絡んでくるような銘柄は6月メジャーSQに向かって値動きが荒くなると予想されるので、成長株の仕込みに徹する方が良さそうです。
成長株と言えば【金の昇り龍銘柄】のようにビジネスモデルで収益基盤が確立されていて、外部環境に左右されづらい内需銘柄に資金が向かいやすくなってくることでしょう。
【 人 生 の 格 言 】
『 自分はまだまだだと、未熟だと思っていないと長期的に成長しません。』
(ファーストリテイリング創業者 柳井正)
それでは、来週も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
執筆:加藤あきら
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