中国株の下落に身構える日本株
先週から小型株を中心に変な売られ方をする銘柄が目立っています。
本日も大型株は下げ渋る動きを見せたものの、小型株は新安値を更新する銘柄が増えて先週末に続いての安値引けとなりました。
米中貿易戦争の懸念が再燃したことは先週から織り込まれているはずですが、さらなる激化を警戒しての売りがじわじわと湧き出てくる構図は、6月の米朝会談前を思い起こさせます。
それでも4日土曜日のコラムで紹介したSERIO(6567)のように反発を見せる株もありますので、根気強く買いのタイミングを推し測っておくことが大事です。
今は8月9日にワシントンで開催される日米貿易協議(FFR)を前にして、ただでさえ手がけにくい相場がさらに難しくなっています。
米中で散らしている火花が、これから日本にもふりかかってくるのでは?との警戒感が根強いことが背景にあるのだと思います。
たしかに中国株はとどまるところを知らない下げ方をしていますが、本日は香港株と上海株でちぐはぐな値動きとなっており、さながら日経平均とマザーズ指数のようです。
日本は中国と立場が違いますから、貿易交渉において強硬姿勢の米国と全面的にぶつかるような事態には発展しないかとみていますが、貿易不均衡の是正に向けて何らかの輸入拡大を迫られるかもしれません。
米中で貿易関税が互いに引き上げられるようであれば、米国にとっては中国への輸出分の受け皿として日本の存在感が高まる可能性も出てきます。
できれば通商問題のからまないテモナ(3985)のような内需株を中心に見ておきたいですね。
とはいえ、目先は日米の通商問題のゆくえが気になり動きづらく、膠着感がより強まっています。
全体として薄商いなので、個別株の値動きは荒くなると思われますが、6月を思い出して変な飛びつき買いや狼狽売りをできるだけしないように、そして、押し目を粘り強く狙っていきましょう。
【 人 生 の 格 言 】
『 未曽有の不景気が続く中で状況を的確に把握し、判断するための第一の基本は、「真に価値のある情報」と「雑音」を聞き分けることです。 』
(信越化学会長 金川千尋)
それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日紹介した銘柄】
テモナ(3985)
執筆:加藤あきら
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