今週のポジション取りはこれまで以上に重要
お休み中にAPEC首脳会議はじめ英国のEU離脱へ向けた混迷が際立ち、今週はやはり為替市場が揺れて始まってきました。
例年で言えば年末商戦前の仕込み場到来といったところですが、先週からお伝えしておりますように今週いっぱいは警戒が必要になりそうです。
為替市場ではドル円が弱含んできており、これは上記要因からくるリスク回避の動きとも考えられますが、その他にも旺盛なドル買い需要が一巡してきた可能性がありそうです。
真っ先に思い浮かぶところでは、武田薬品(4502)による英シャイアー買収に向けた準備の中でドル資金調達に動いていた可能性があることです。
かの買収案件は6兆8000億円という日本企業過去最高額のM&Aと言われていますが、この金額に相当する米ドルを調達してその後に英ポンドに換えるといった手順を踏むわけですので、為替市場に与えるインパクトも大きくなるでしょう。
今年9月には米国に続いて中国の国家市場監督管理総局でも許可を取得したようですので、着々と準備が進んでいるとみてよいでしょう。
他にも英国と日本の法制度にも改正が必要だったりと条件面などのハードルも高かったのですが、為替市場でこうした動きが出てきたということは近いうちに続報が出てくるのかもしれません。
だとすれば、今後の為替市場においてもある程度のドル円下振れをみておく必要はある一方、一過性の需給要因である可能性が高いと言えますので、それほど身構える必要はないと思われます。
つまり、今週いっぱいまでのところで薄商いを狙いうちした売り仕掛けを回避できれば12月には大きな反発が期待できると考えています。
何度も買いてきましたし、お電話でも詳しくお話した方もいらっしゃいますが、日経平均が21500円切れなければ大丈夫です。
市場参加者が強気転換するのはまだG20および米中首脳会談を待たなければならないかもしれませんが、思考としては他者に先んじて買い転換するタイミングを窺っておく必要があります。
ポジションに余裕をもたせながら買い付けのタイミングを分散していくのも手ですし、今月中につける押し目はくまなく拾いにいく立ち回りが良い結果をもたらすでしょう。
どうやら今週は2018年の年間パフォーマンスを引き上げるにあたり、これまで以上に最重要な一週間になると言えるかもしれません。
【 相 場 の 格 言 】
『 相場の反転は多数派が納得した瞬間から始まる。 』
それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
武田薬品(4502)
執筆:加藤あきら
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