【緊急】日経先物21500円割れで底値メドを探る
今年になって15回目となる緊急フォローをお届けいたします。
昨晩の米国市場は続落でNYダウで500ドル超の下落に見舞われ、この2日間で計1000ドル超の値下がりとなりました。
10月につけた直近安値の24122ドルを試して二番底を探る展開となっており、日経平均も同様に10月末安値の20971円を下値として意識せざるを得ない状況と言えます。
最近、私がコラムで発信してまいりましたように、日経平均は21500円を下値としてギリギリの綱渡りを続けてきた状態で、直近の21500円〜22000円のボックスを下抜けしたことにより、10月安値の20971円で下げ止まれるか怪しくなってきました。
最終防衛ラインとしては、今回の10月急落が今年2月のVIXショックと類似点も多いことから、今年3月の年初来安値20347円までをみておく必要が出てまいります。
他方で、2月のVIXショック時は3月SQに向かって切り返し、3月末になってようやく下げ止まりを見せていることから、今回も10月の急落から11月SQに向かって切り返しており、11月末には下落基調に終止符が打たれる可能性が高いと言えるかと思われます。
その論拠としましては、機関投資家のオプションや先物のポジションは売り長の利益確定段階に突入してきており、先週の投資主体別売買状況では海外勢がようやく買い越しに転じ始めたことに拠ります。
これによって、現在積み上がっている売りポジションの買い戻しがここから目先一週間程度の間に急速に行われるとみられ、その間に現物で下値を拾い終えた後は一転して買い上がってくる可能性を残しています。
同様にオプションにおけるポジションは依然として12月限で大量のコールがノックインしないまま残されており、12/14のメジャーSQに向かってはこのポジションを解消する動きに変わっていくと予想されます。
つまるところ、先週の時点から今週は売り仕掛けが入りやすい警告を発してまいりましたが、ヘッジ手法としてご紹介しておいた日経ダブルインバース(1357)は明日から週明けにかけての底打ちのタイミングで利益確定し、月末にかけての最終週はドテンして買いポジションに転換していく必要が出てまいるかと思われます。
現時点で買い一辺倒のポジションになっている方は目先の2、3日を耐えるか、あるいは直近で買ったポジションを一旦手仕舞いして再度下げ止まりを見計らって買い直すといった機動的な売買も有効かと思われます。
上記の解説はあくまでも市場全体の流れについてのもので個別株においてはそれぞれで戦略が異なってまいるかと思われますが、とくに信用取引をご利用の方におかれましては追証にかからないようにポジションを縮小して次のチャンスを窺ってエントリーし直すのがよいと思われます。
底打ちタイミングの日柄としては早くて明日、その後の追証発生に伴う投げ売りの残り分も考慮して遅くとも11/27には底打ちしてくるとみられ、余力がある方は向こう3営業日で買い下がりの戦略を採っていくのがよいと思われます。
市場スケジュールとしても今月末から12月初めにかけてアルゼンチンで開催されるG20の日程において米中首脳会談が開かれます。現在の世界株安の原因とされる米中対立に多少なりとも前進がみられれば、先行き不透明感の緩和により市場も急回復に向かう可能性があるのです。
こうした事態で気をつけていただきたいことはくれぐれも慌てた狼狽売りは後悔しか生まれないということです。よって、ポジションに余裕のある方は慌てず焦らず、売り一巡後の下げ止まりを確認して拾い直していくようにしましょう。
安全シートベルトをきっちりと締め直しつつ、強く締め付け過ぎても身動きしづらくなってしまいますので、普段と変わらないくらいの気持ちで冷静に取り組んでまいりましょう。
【 相 場 の 格 言 】
『相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく』
執筆:加藤あきら
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