トランプ発言が株高の起点に
今週になって月曜日の窓開け大幅上昇を含む3連騰となった日本株、海外市場も米パウエルFRB議長発言以降は強含みでの推移が続いています。
裏で実際にトランプ米大統領の意向がはたらいたのか真偽は定かではないですが、米国の金融当局の大胆な方針転換は今晩明らかとされる12月FOMC議事録を確認してみる必要がありそうです。
くしくも以前のコラムでトランプ米大統領の「米国株は買い好機」と発言したことを取り上げたところからみると、NYダウは8.8%上昇、ナスダックは10.2%上昇、S&P500は8.9%上昇しています。
お時間のある方は12/26配信の当コラムをバックナンバーで振り返ってみてください。
そして日本株はというと、12/25に日経平均が▲1010円急落したのを見て、1/3に為替ドル円が5円近くも円高に振れたのを見せつけられました。それをふまえての日本株は日経平均で5.8%上昇、マザーズは16.3%上昇、TOPIXは7.7%上昇が本日までの動きです。
日経平均を見るとまだまだ戻りが不十分だよと考える投資家は多いかもしれませんが、ここまでの戻り過程で物色の顔ぶれが代わるがわる変化しながら、全体を表すTOPIXは徐々に立ち直ってきています。
買い方も売り方も気迷いしていてジリジリと上昇する、2016年のブレグジット・ショック直後に似た動きと言えるかもしれません。
本日も上昇が目立った医薬品、サイバーセキュリティなどは今年前半の相場を引っ張るテーマ株として大いに注目したいところかと思います。
先日ご紹介した武田薬品(4502)に続いてエーザイ(4523)や小野薬品(4528)なども久しぶりに力強い陽線が立ち、個人のバイオ株物色を後押ししています。
昨年末以降、急増しているとみられる売り方の買い戻しも誘って、高値へと誘われている日経平均は着実に25日移動平均線との乖離を埋める動きです。
戻り足として強引な力業などではなく、全体的にかなり売り込まれていた銘柄への買い戻し、押し目買いが日本株を浮上させているとすれば、下値の水準も徐々に切り上がってくるかと思います。
昨日のコラムで書きましたように、下値でしっかりと買いが入ってくる銘柄が上昇トレンドの土台を作っています。テーマ物色の手も入っているかと思いますが、日々下値を切り上げているメディシノバ(4875)に注目ですね。
他に中小型株に狙いを絞っていくと、ナビタス(6276)や日特エンジ(6145)などの機械株も米中の問題に目をつぶって買ってみたい株ですね。キワモノが好きな方には怪しさ満点のサンセイ(6307)などもあります。
実際に上がり始めてくるとアレもコレもとなってしまいがちですが、要人発言をきっかけとした株価上昇は薄氷の上を渡るようなものです。
内容的には物色の範囲が狭まって、サンバイオ(4592)、そーせい(4565)など限られた銘柄に資金集中するようになってきていますので、あまり手を広げ過ぎずに狙いを絞って投資してまいりましょう。
【 相 場 の 格 言 】
『 小さく生んで大きく育てる 』
それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
メディシノバ(4875)
ナビタス(6276)
日特エンジニアリング(6145)
サンセイ(6307)
執筆:加藤あきら
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