世界中の投資家が注目するほど重要な日本カレンダー
今週は2月11日の「建国記念の日」もあって三連休ですが、投資家にとって連休は変な仕掛け売りをされやすいのであまり歓迎されるものではありません。
とはいえ、連休前にある程度不安の種を除いておけば、しっかりとリフレッシュしながら戦略を立てて連休明けに臨めるわけですから、悪いことばかりではありませんね。
私のコラムではタイトルにも掲げているとおり、投資の戦略を中心にお話しを書いています。
当たり前と言えば当たり前なのですが、市場のスケジュールや重要な政治日程、イベント等を意識しながらポジションを構築しておかないと投資のパフォーマンスは向上しません。
今週末のところでも、昨年から続いている米中通商協議の最終合意期限である3月1日を前に、2月中の交渉妥結があるのか無いのかで市場が動揺し、トランプ米大統領と習近平国家主席との会談スケジュールについてやたら神経質になりました。
これに関しては、米国側の対中交渉にあたっているムニューシン財務長官とライトハイザーUSTR(通商代表部)代表らが来週に北京を訪れる予定で、米中のトップ同士の階段は詳細がまとまった最終段階で行われるのでしょう。
先月時点では2月後半に会談を予定して合意可能性にも言及してましたから、市場では3月1日に合意できず貿易協議が頓挫してしまうのではないかと心配になってきたのかもしれません。
ただ、市場の動きはこの貿易問題がどうなるかをあれこれ思案するよりも、日本のスケジュールにこそヒントが隠されているという見方もできるのかもしれません。
情報ベンダーBloombergで掲載された先月の記事ですが、参考になりますのでぜひお読みいただくとよいかと思います。
『次の外為「フラッシュクラッシュ」発生、ヒントは日本のカレンダーに』
為替の話が中心ですが、ポジションの偏りと流動性が低下するタイミングで仕掛けられやすいメカニズムをうまく表していると思います。
驚きなのは世界の投資家が注目する程に日本のカレンダー・日程が重要だということですね。
今週末の下げが一種の仕掛け売りだとすれば、影響は一時的で来週前半はまさに押し目買い好機となることでしょう。
もし、SQ値の20481.02円を大きく下回って機関投資家が新たに売りから入ってきているとしたら来週から再来週にかけて軟調な展開が続くのかもしれません。
私の見方はもちろん前者で、週末の日経平均がマザーズ指数よりもパフォーマンスで劣後していることから指数プレイの色合いが濃いと言えます。
つまり、個別株は地合いに惑わされず、押し目買い対応で3月を迎えるのがよいと言えるかと思います。
2月は例年パフォーマンスが悪くなりやすい警戒月ですので、2月1日のコラムで紹介したような国際のETF VIX(1552)のような相場急変に対応できる商品も併用しておけば万全の備えでしょう。
狙いどころまで調整してきたサニーサイドアップ(2180)も良い押し目になるでしょうね。
もちろんリスクの取り過ぎは命取りになりかねませんが、1月出遅れたと感じている方にとっては「ここはチャンス」と思って仕込みに徹していく場面でしょう。
【 相 場 の 格 言 】
『 騰げは別々、下げは一緒 』
それでは来週も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
執筆:加藤あきら
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