彼岸底を通過した相場は一段高へ
本日は「春分の日」で相場はお休みですが、この時期は格言でよく「彼岸底」と言われ、変化日になりやすい日柄です。
今のマーケット水準が底だとするなら、ここから上昇トレンド転換が期待できるということでポジティブな見方もできそうですね。
ちょうど花粉症もピークを迎える時期で、たいへん多くの労働者の生産性低下が危惧された花粉症が収まるだけでも日本の経済指標が上向くインパクトはあるかもしれません。
「彼岸底」という言葉がしっくり今の相場に当てはまるかどうかは投資家ごとに見方が違うのかもしれませんが、来る来ると言われた3月暴落説は可能性が少なくなってますね。
日経平均の指数にからむETF残高の推移を見ても、売り目線の投資家の多さに驚かされますが、一旦意識した下値意識はなかなか払拭することが難しいことを物語っていると言えます。
たしかに大枠として見た場合に、昨年10月からの下落相場がまだ終わったとは言えない段階ですが、日経平均が半値戻しを達成したことをはじめ上昇トレンドへの転換を意識させる材料が出始めています。
世界的な生産設備増強による過剰在庫の積み上がりで製造業はまだ調整途中ですが、徐々に底入れの兆しも見えてきました。
足元で景気敏感株が買われ始めたのも、そうした背景をふまえた自律反発なのかもしれません。
やはりハイテク株の動向からは目が離せない中、日立(6501)は先週・今週と大きな陽線を立てていますし、三菱重工(7011)もここにきての一段高を演じています。
JFEホールディングス(5411)あたりも買われてくるようになれば、セクターローテーションの資金循環が鮮明になってくるかと思います。
全体の相場が動き少ない中ですと、どうしても中小型株の値動きが良いものに目を奪われがちですが、今週は一部の銘柄がまるでIPO株と間違えてしまうかのような激しい上下を繰り返しました。
トランザス(6696)やGFA(8783)、大真空(6962)などといった少し玄人好みの銘柄が出来高を集めており、非常に相場の難易度が高まってきている感じがします。
冒頭の「彼岸底」ではありませんが、よく相場の変わり目ではこうした現象が起こりがちですので、そろそろ相場に方向感が出始めるシグナルなのかもしれません。
ひとまずは「彼岸底」というだけに、ここからの上昇相場になっていくことを期待しながら、週末そして来週の初動を注視してトレンドフォローしていきたいですね。
【 相 場 の 格 言 】
『倒れる毎に起つ人は、遂に倒れざる人となるべし』
それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
日立(6501)
三菱重工(7011)
トランザス(6696)
GFA(8783)
大真空(6962)
執筆:加藤あきら
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