令和始まって以来、一番の強さを見せた日本株
本日は後場からやや上昇幅を縮小する場面もありましたが、令和始まって以来の強さが感じられた相場でした。
前場はほぼ高値引けで終わっていただけに、週末の利益確定売りを誘発しやすかったと思いますが、それでも5日移動平均線を上回って引けたことはポジティブ材料と言えます。
米国株はフィラデルフィア連銀製造業景気指数など指標が良好で米国株は反発、今週初めの600ドル安をほぼ全戻しして、75日移動平均線のところで止まりました。
テクニカルではこの75日線に上値が抑えられたとみられますが、その他要因をふまえると日本株より先に底入れを示した可能性が高いと言えるでしょう。
日本株はまだやや距離がありますが、昨日は5月第1週の投資部門別売買状況も更新されており、個人投資家がだいぶ頑張って買い越しとなっています。
日本の個人投資家が得意の逆張りで買い込んだとみえますが、今週に入って信用評価損益率が急悪化したことも確認されましたので、中には売らされるポジションも多かったのかもしれません。
決算発表後に下落する中小型株も多かったですから、リスク管理を甘く見た投資家には容赦なく追証の洗礼が降りかかったものと想像されます。
おそらく来週はまだ需給の整理がつくまでに時間がかかるとみられますので、上値が重くなりやすいかと思いますが、ここから売り崩すには裁定買い残の積み上がりがせいぜい1兆円程度とみられますので、下値固めの一週間になるかと思います。
まだ小刻みな振るい落としのような売り仕掛けが入る可能性はありますが、決算発表で売られたバリュー株は積極的に狙っていきたい局面になると思います。
直近の中国ファーウェイ禁輸措置に伴うハイテク株の下げは既出材料ですので、押し目は買いのスタンスが有効になってくると考えているからです。
本日の値上がりしている銘柄の上位を見ると、倉元(5216)、シンクレイヤ(1724)、地域新聞社(2164)、ORCHESTRA(6533)、ニチリョク(7578)・・・こうして見ると仕手化しているものばっかりですね(笑)。
これではまだ本格的な地合い回復とは言えませんが、ニコン(7731)の反発や朝日インテック(7747)の高値更新などを見れば、ニュースに振り回されて悲観している場合ではないことが分かります。
リスクと隣り合わせですが、足元で売られている村田製作所(6981)やTDK(6762)などといった火中の栗を拾いにいくのも、ここから6月にかけて大事な胆力として求められるようになるかと思います。
【 相 場 の 格 言 】
『万人があきれ果てたる値が出れば、高い安いの境なりけり』
それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
ニコン(7731)
朝日インテック(7747)
村田製作所(6981)
TDK(6762)
執筆者:加藤あきら
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