調整相場を逆手に取って2・3割下げた銘柄を逆張りせよ
週明けの日経平均は続伸ながら、全体としてもTOPIXはプラスマイナスを往ったり来たりで、値下がり銘柄が優勢となりました。
売買代金も2兆円割れと全く盛り上がっておらず、様子見スタートといったところかと思います。
規模別では中小型株の売りが続いており、先週の信用評価損率からするとまだ追証売りやそれを回避するための売りが相次いでいる状況とみられます。需給の整理がつくまでにあと2~3日はかかる感じでしょうか。
今朝方は1-3月期GDP速報値が出て、2期連続プラスのヘッドラインは買いを誘ったとみられますが、中身を詳しく見ると個人消費と設備投資はマイナスに落ち込みました。
本日は内需株が買われましたが、住宅投資や公共投資はしっかりでしたので今回の内容をふまえた物色動向になったとみられます。
とくに住友不動産(8830)や日清製粉G(2002)、武田薬品(4502)などは強かったですね。
一方、外需株は為替のドル円が110円台を回復しましたが、異色の強さを見せたのはスズキ(7269)くらいのものです。
米中対立を象徴するファーウェイ・ショックを市場が織り込むには至っておらず、景気敏感のシクリカル銘柄があっさりと年初来安値を更新してきています。
先週話題にふれた村田製作所(6981)や太陽誘電(6976)、アルプスアルパイン(6770)は信用買い残が多いので苦しい状況です。
デンソー(6902)に関しても、トヨタ(7203)の電子部品事業を移管する話もありますから、この辺りで下げ止まりを確認したいところです。
これらが底入れしてくれば、米中問題の織り込みが済んだとみて投資資金も動きやすくなると思いますが、この状況では新興・成長株からも資金が退避する流れにも逆らうことができません。
昨年の信用買いしている個人が一網打尽にされて、指数だけが堅調に推移するという展開が頭をよぎってしまいますね。
おそらく同じ個人投資家でも保有ポジションの優位性によって、市場の見え方は大きく違っているかと思います。
信用で、しかも飛びつき買いして、高値づかみしてしまったと思うポジションは適切に対応していかなければ泥沼に陥ってしまう可能性があります。
ポジション管理にお悩みの方はあすなろの相談窓口をぜひご活用いただくとよいでしょう。
本来ならば、上記のような主力の優良株や上昇を見上げるだけだった成長株なども改めて拾い場を与えられてチャンスを迎えているはずです。
いま一度それぞれのポートフォリオを見直しながら、銘柄の整理を行っていただくとよいかと思います。
【 相 場 の 格 言 】
『高下とも五分、一割にしたがいて、二割、三割は向かう理と知れ』
それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
住友不動産(8830)
日清製粉G(2002)
武田薬品(4502)
太陽誘電(6976)
アルプスアルパイン(6770)
デンソー(6902)
執筆者:加藤あきら
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