株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

(一社) 人工知能学会:18801(公社)日本証券アナリスト協会:01159

あすなろ投資顧問

2019-06-24 17:00:00

加藤あきらの投資戦略室

投資の手がかり難は本当か?視点を切り替えて先回り投資を

本日のお取り組みもお疲れ様でした。

6月最終週は小幅反発でスタートしてまいりましたが、商いは今年最低記録を更新し非常に閑散とした相場でした。

値上がり・値下がりの銘柄数もほぼ拮抗して方向感は出て来ず、為替市場にらみの神経質な動きであったと言えます。

今週も米中首脳会談をはじめ重要な市場スケジュールが立て込んでおり、容易には動けない投資家の心理を映した相場と言えそうです。

値動きが出づらい中でせわしなく売買を繰り返す投資家、どんと身構えて動かない投資家それぞれのスタンスがあるかと思いますが、今週は私が思った以上にしっかりの展開になるかもしれません。

銘柄によってはかなり売り圧力が強まっているものもあるかと思いますが、6月末はある程度ファンド売りも出てきやすい状況であることをふまえれば、意外に底堅いと言えるかと思います。

6月は明日が月内受渡の最終売買日となりますので、下値余地はだいぶ限定的と言えるかと思います。

一方で、6月末は企業の株主総会が集中する時期でもあります。

中には、これと前後して新規材料を発表する企業やドレッシング買いが入る企業など、買いの手がかりとなる材料も探せば案外見つけやすいかもしれません。

今後期待したいのはまず商いが増えてこないことには話になりませんので、いかに株式市場に新規資金を呼び込めるかになります。

とくに3月末決算企業の配当金の支払いが行われますので、まずこの配当金が再投資に回ってくるかどうか、さらに年金2000万円不足問題に感化されてこれから資産運用を始める投資家の新規参戦も見込まれます。

どうやら都内での資産運用セミナーなどは特需に沸いているようでして、休日のコマはどこも満席で大盛況となっているようです。

日本市場は売買の6~7割を外国人が占めると言われますが、日本人がこぞって株式市場に参戦してくれば自ずとこの割合は減るものと思われます。

いつまでも外国人頼みでは、日本株を自由気ままに振り回されて一向に上向かないとしても文句は言えないでしょう。

投資は敵も味方もなく自分自身との戦いでありますから、他力本願ではなく自分でリスクを取ってリターンを狙っていくしかありません。

実際に今の市場環境でエントリーするかどうかはともかく、ヒントになりそうな手がかりはアンテナを高くして探しておきたいところですね。

先日は安倍首相のイランを訪問すると決まったあたりから中東に動きが出ると思って原油ブルETN(2038)をご紹介したりもしましたが、これが見事にハマりました。

今週末にはG20サミットでどうしても米中首脳会談のゆくえに市場の注目が集まりやすい中、安倍首相は26日からG20外交を本格化させるみたいです。

まず最初の会談相手となるのは仏マクロン大統領です。おそらくEU内がゴタついていますので、日本にも何か支援や連携を求めてくる可能性がありそうです。また、仏政府は自動車や原発がらみで何かと日本企業との関わりも話題にのぼります。

カルロス・ゴーン前会長は保釈されましたが、日産自動車(7201)と仏ルノーとのアライアンス関係はまだ綱渡りの状態と言えます。技術移転の懸念もあり、G20だからと言ってこの件の話が進展する期待はありませんが、日産にとっては失われたブランドを復活させる手がかり材料があるのか注目しておきたいですね。

製造業にとってやはり現在の円高進行は逆風であると言わざるを得ないのですが、中には下げ渋る銘柄などもみられるようになってきました。出遅れ業種の自動車部品セクターでは東海理化電機(6995)なども面白そうです。

他に化学セクターと言えば信越化学(4063)ですが、その中小型株版として扶桑化学工業(4368)なども出直りを期待してもよさそうです。

どうしても円高の圧力下で株を買うのに腰が引ける方は円高メリットのありそうな銘柄を素直に狙っていけばよいと思います。

実生活においては円高と聞くと輸入のワインやチーズが安く買えたり、海外旅行をお得に楽しめたりしますよね。

単純に航空系を狙うとJALやANAは大化け妙味に欠けますので、スターフライヤー(9206)などを狙った方が良いでしょう。さらにサービス系では航空チケット予約のアドベンチャー(6030)なども最近になって国際線に注力し始めたみたいですから妙味あるのではないでしょうか。

上昇する銘柄をと思って探すとどうしても“今、動きがよいもの”を無意識に探すことになると思いますので、そうすると飛びつき買いの高値掴みになる可能性があります。

それとは逆に“これから、動きがよくなってきそうなもの”を重視して探そうと意識するだけで市場の見え方はだいぶ変わってくるかと思います。それぞれ思い思いの視点から投資の手がかりを探していただければ、まさしく投資の醍醐味を味わっていただけるのではないでしょうか。


【 相 場 の 格 言 】
『短期での惚れ込みは命とり 惚れ込むは中長期投資なり』

それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

【本日ご紹介した銘柄】
日産自動車(7201)
東海理化電機(6995)
信越化学(4063)
扶桑化学工業(4368)
スターフライヤー(9206)
アドベンチャー(6030)

執筆者:加藤あきら

無料新着記事

記事一覧へ

今ご登録で特典5銘柄+大石銘柄+5000ptをプレゼント!

今すぐ無料登録 クリック