G20サミット後の準備は万端ですか??
今週も全体としての薄商いは続きましたが、市場のセンチメントは徐々に改善しているようにみられました。
諸外国の緩和競争に遅れをとってしまっている現状では、日本株を売買する外国人投資家もやる気が感じられません。
足元の市場環境では売り仕掛けが入っても下がりにくく、かと言って上値を買っていくような投資家も不在とあって、極めて膠着感の強い展開になっているとみられます。
保ち合い相場は個人投資家の損失が膨らみやすいのですが、コンピュータ売買でも収益をあげるのが難しい相場です。
なにせサヤが抜けないので焦って売買すると、かえって深みにハマってしまいやすくなるのが特徴的です。
しかしながら、当コラムでも繰り返しお伝えしてまいりましたように、やり方によってはリターンを積み上げることも難しくないと言えます。
今週初めにご紹介させていただいた信越化学(4063)などの大型株でも、先週ご紹介したシェアリングテクノロジー(3989)、さらにオンコリス(4588)やGNI(2160)などを仕込んでおけば10%~20%のサヤであれば抜けたことと思われます。
短期でやるのが良いのか、中長期でやるのが良いのか、それぞれ得意なトレードを行っていただくのがよいと思いますが、投資の大原則だけは忘れてはいけません。
投資の原則について私のような若輩が知ったふうに語ることは憚られますが、批判を恐れずに言えば基本的にまず長期的な視座で戦略を組み立て、中期的な計画を持って、短期的な戦術を駆使して立ち回っていくことだと考えています。
普段からお伝えしておりますポートフォリオやポジションの管理はこうした土台の上に成り立っていると思ってください。
さらに、投資で資産形成する上で絶対に正しい原理は、
リターン(投資収益)=「資金」×「金利(利回り)」×「時間」
この概念は絶対におさえておかなくてはなりません。
この中で資金は有限ですし、利回りは市場環境によって流動的で絶対的にコントロールできるものではないとすれば、最後の「時間」の部分で調整を図っていくことになります。
日々会員様からも非常に多くのお問い合わせをいただく中で、いつもお伝えするのがこの“時間軸”です。
これが曖昧なままだと、どこで利食いするのか、どこで損切りするのか、この判断が出来ません。
なんとなく買って、上がったら売るでは再現性の無い投資をむやみやたらに続けてしまうことになり、株式投資で資産形成など土台無理な話になってしまいます。
それは「投資」ではなく「ギャンブル」で、そこには戦略も何もありません。
買う理由を明確に、売る理由を明確に、買い時・売り時が分からなければ時間を分散して注文を出していけばよいだけです。
例えば1000株買おうと決断して、なにも今日中に全部買う必要などありませんし、翌日以降でも3日待ってからでも良いはずです。
時間を味方につければその時思い立った時よりも安く仕込めるかもしれませんし、高く売り抜けることができるかもしれません。
以前、会員様からのお電話でのご相談で“株式投資は思い立ったが吉日とは限りません”とお伝えしたことがあります。
上記の式で「資金」がある以上はチャンスは何度でも巡ってきますし、だからと言ってせっかく訪れたチャンスをみすみす見逃す手はありません。
戦略的に準備しているからこそチャンスが巡ってきたときに乗ることができるのだと思います。
どうやら世界の資本市場では、ミューチュアル・ファンドと呼ばれるいわゆる“待機資金”が溢れ返っているようです。
景気後退、景気後退、消費増税、消費増税と騒がれている今、それらが違った形で先高観に変わってきたとき、株式市場はどんな上昇を見せてくれるのか楽しみではありませんか?
「その時歴史は動いた」ではありませんが、「その時」に備えていつでも動けるように準備は怠らないようにしておきたいものです。
【 相 場 の 格 言 】
『下値不安のない銘柄ばかりに捉われすぎると 儲けのチャンスを逸する』
それでは来週も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
執筆者:加藤あきら
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