本日のお取り組みもお疲れ様でした。

朝方に安く始まった週明けの日本株はやはり前週末の決算発表にしたがって売り買いが交錯する展開でした。

東京エレクトロン（8035）やキーエンス（6861）といった主力のハイテク株の一角が売られて始まったことにより、外需株を中心に終日にわたって値下がり銘柄が優勢でした。

そんな中で日経平均を押し上げたのが孤軍奮闘ともいえるソフトバンク（9984）の活躍で米子会社のスプリントとTモバイルの合併が部分承認されたとの報道によって、大きく買い戻される動きになりました。

他に躍進が目立ったのは主力株というよりも中小型株であり、ALBERT（3906）や弁護士ドットコム（6027）といったマザーズ銘柄やNTTデータイントラマート（3850）やフライトHD（3753）といった東証2部銘柄の中にもしっかりとした動きのものが確認されています。

あとはお伝えしておりますように、足元では決算発表によって短期物色が旺盛な相場と言えますので、需給の駆け引きに乗っていくかいかないかだけの話かと思います。

さて、市場の関心事はおそらく明日の日銀金融政策決定会合は無難に消化とみているでしょうから、自然と明後日の米FOMCに目が向いていくことになるかと思われます。

その他、米中閣僚級の通商協議や米経済指標、おまけで日韓輸出管理厳格化をめぐる問題であったり、そこから派生して軍事協定破棄などの地政学リスクに発展する可能性にも目を向けておきたいところでしょう。

相変わらずマスコミは日韓対立の煽りと吉本興業の内紛についてばかりの報道が目立ち、それよりも重要な国際関係の変化については詳しく報じていません。

日本が韓国に対してホワイト国から除外しただけでなく、韓国に対して米国はWTO優遇措置の撤回を求め、中国はTHAADミサイル配備に反対して制裁を加え、北朝鮮も飛翔体を発射する始末です。さらにEUにおいても韓国のILO（国際労働機関核心条約）批准努力を怠ったとして条約不履行で紛争しています。

韓国に対しては各国から厳しい措置が取られて四面楚歌の状態で、文在寅政権が招いた種とは言え国際社会における信用失墜は韓国経済に打撃を与えるものになることと思われます。

さらに香港デモの激化も一時期に比べて報道されなくなりましたが、日に日に過激さを増しており、東アジアにおける“揺らぎ”が大きくなってきていると感じています。

以前は北朝鮮だけが問題になることが多かったですが、国際政治が不安定になるにしたがっていずれ日本にはアジア各国からの難民が押し寄せてくることになるかもしれません。

訪日外国人客や外国人労働者の受け入れを法律面からも推進していますが、情勢が不安定になってくると民泊解禁の時と同様にまた違った問題が発展してくるかもしれません。

おそらくこうした状況下において関心が向かいやすくなるのはリアルセキュリティの分野だと思われますので、今のうちから目ぼしい関連銘柄は監視対象に入れておきたいですね。

直近で堅調な動きを見せるサクサHD（6675）や共栄セキュリティ（7058）、イオンディライト（9787）など警備関係の穴株などを狙ってみるのも面白いかと思います。

とくに来年の東京オリンピック2020やラグビーＷ杯2019などスポーツイベントなども控えていますので、需要拡大の流れは事業環境にとって追い風となってくることでしょう。

米FOMCを通過した後に米国発で大きめの調整が来るのではないかとまことしやかに囁かれていますが、良くも悪くも相場は大きく動かないとみられます。

どちらかと言えば、目先の動かない相場に業を煮やして決算発表銘柄のギャンブルをすることの方が、調整局面入りする銘柄を掴んでしまう可能性が高いので要注意でしょう。


【 相 場 の 格 言 】
『いつでもどこでも間違った事をする単純な愚か者がいるが、
　それとは別に、
　いつも取引をしてなくてはならないと考えているウォール街の愚か者がいる。』
（エドウィン・ルフェーヴル）

それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

【本日ご紹介した銘柄】
キーエンス（6861）
ALBERT（3906）
弁護士ドットコム（6027）
NTTデータイントラマート（3850）
サクサHD（6675）
共栄セキュリティ（7058）
イオンディライト（9787）

執筆者：加藤あきら