8月に暗躍する機関投資家の存在と彼らの戦い方を知っておこう
週後半のパウエル・ショック、そして追い討ちをかけるトランプ砲により一転して激辛の相場となった一週間お疲れ様でした。
日経平均の21000円割れは7/18以来となりますが、その後の戻りも鈍く週末を迎えるにあたっては少々気が重い投資家様も多いことと思います。
ただ、そんな投資家の皆々様に朗報です。
7/18前後のコラムを振り返ってもらえれば早いですが、この水準は年金買いが入ってくる水準であることをお忘れではないでしょうか?
前回はここで下げ止まり翌日には反転して、その後スルスルと7月高値を更新していきました。
全く同じパターンになるとは限りませんが、世界最大級のクジラ(年金)の存在を忘れてはなりません。
また、この時期は機関投資家の多くが第1四半期決算に注目し、内容が素晴らしく今後の業績上方修正で割安感が強まる株を探します。
今はPER(株価収益率)ではなくPEGレシオで割安かどうかを測るのが一般的です。
PERは皆さんご存知かと思いますが、このPERを一株当たりの利益成長率で割った指標がPEGレシオになります。
PEGレシオについては下の記事が参考になるかと思いますので、ご興味がある方はちょっとした勉強がてらに読んでみてください。
◆PEGレシオとは?
では、成長性分析についての理解が深まったところで、むしろこのタイミングで考えていただきたいのは、上記の逆で第1四半期決算が弱く今後業績下方修正で割高となる株を売りにくることです。
この時期に機関投資家が売る銘柄を掴んでしまいますと、単純に値下がりが怖いだけでなく本当の勝負どころで勝負する資金が準備できなくなる可能性があることの方が怖いわけです。
要するに含み損を抱えたままロスカットできないでいると、資金効率が極端に悪い状況が続き、勝負どころとなる8月下旬で身動きが取れないのは致命的です。
なぜなら機関投資家はこの時期にいろいろな企業にIRミーティングで取材して確信してから徐々に買いを入れてきます。しかもそれは2月頃の第3四半期、あるいは上方修正が発表されるところまで断続的に買いを継続してくる傾向があります。
また、ロスカットが遅れるデメリットとしては資金効率の悪化だけでなく、買い場を逃した結果、後から高くなってしまったところを買いにいかなくてはならなくなります。
つまり、自然とリスクが高い行動を取らざるを得なくなってしまう状況を自ら作り出してしまっているということに気付かなくてはなりません。
何やら「魔の8月」と呼ばれているようですが、機関投資家は8月から本格的に仕込んでいく銘柄を絞り込んでくるわけですから、むしろ彼らが安く買いたいがためにそんな話が喧伝されていると言っても過言ではないかもしれません。
トランプ砲が出てきても、事実、世界の情勢は何か変わったということはなく、米中交渉も破談になったわけではありません。
週明けにはまた新たな動きがニュースとして出て来るかと思いますので、どんな仕掛けにも振り回されることなく自分のお取り組みに自信を持ちながら投資をしていただきたいと思います。
【 相 場 の 格 言 】
『投資は敗者のゲームである。
上手く負ける(損切りする)ことのできる人が勝者となる』
(チャールズ・エリス)
それでは来週も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
執筆者:加藤あきら
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