米中が景気対策する中で下げた米国株、事実と真実の違いにこそ投資機会がある
3連休明けの米国市場は下落となりましたが、日本株はマイペースを発揮して小動き、薄商いも継続でした。
膠着感が強いと言いますか全く動きの無い相場ですが、日経先物の期先は徐々に出来高が膨らんできました。
一時は2兆円近くまで膨らんだ膨大な裁定売り残は一定数ロールされるのだと思いますが、9月メジャーSQに向かっては徐々に解消する動きが出始めてきたと言ってよいのかもしれません。
それが異常なまでの底堅さと値動きの膠着感を強めているとみてよさそうです。
次の内閣改造のニュースもちらほらと出始めましたが、政策的な動きも出てきていない状況ですから、慌てて売買するほどのことでもないということでしょう。
ただし、8月末からお伝えしておりますが相場が動く前兆は出てきているのです。
昨晩の米国株、原油価格が下げて金価格が上昇しているのでまだ警戒も必要なのですが、昨日の住友金属鉱山(5713)の強含みや本日のイボキン(5699)の大幅反発などを見ますと、コモディティ価格の下げ止まりが反転の合図になる可能性があるのです。
ここでコモディティの動きが反転してくるようなら景気後退懸念よりも景気拡大期待が復活してくる兆候となります。
反対にアルゼンチンやトルコといった新興国といった投資家の意識が薄れた死角から悪材料が飛び込んでくるようなら、「やっぱりか~」といった形でまた悲観に傾くことになってくるかと思います。
これらも含めて、今後の世界景気に対して政策発動の強気の期待感と米中はじめ新興国ショックを懸念した弱気の恐怖感が綱引きするところですので、これだけ膠着してしまっているのが現状です。
市場全体が薄商いですので時価総額の小さい銘柄にも物色資金が向かいやすくなっているのかもしれませんが、普段なら板薄の銘柄にも目が向いてきているようです。
今年1月に大相場に発展したデュアルタップ(3469)をはじめロングライフHD(4355)、天馬(7958)、ゼロ(9028)など聞き慣れない銘柄かと思いますが上昇し始めています。
こんな日だからか、他に低位株のビートHD(9399)ですとか、ルーデンHD(1400)とか怪しげなものも目立っています。
正統派な投資で国策に期待するのであればピーエス三菱(1871)やアリアケジャパン(2815)の押し目狙いも良いかもしれません。
あとは忘れてならないのが相対的に強靭な強さが続いている半導体セクターですね。
先行する半導体が崩れないので強気の根拠ともなっているのですが、RSTECHNOLOGIES(3445)など長く下落トレンドを続けていたものも反発に転じてきています。
機械株ではハーモニックドライブ(6324)もしっかりしてきているじゃないですか。電気機器では三井ハイテック(6966)がしっかりしています。
投資家それぞれに相場観があるかもしれませんが、私は悪材料で下げなくなったら買い転換のシグナルを結構信頼しています。
「陽極まれば陰に転じ、陰極まれば陽に転じる」です。
米国株が下げたという事実があっても、先の相場の真実は違ったりするものです。
【 相 場 の 格 言 】
『相場は天井において最も強く見え、底において最も弱く見えるもの』
(是川銀蔵)
それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
デュアルタップ(3469)
ロングライフHD(4355)
天馬(7958)
ビートHD(9399)
ルーデンHD(1400)
ピーエス三菱(1871)
RSTECHNOLOGIES(3445)
ハーモニックドライブ(6324)
三井ハイテック(6966)
執筆者:加藤あきら
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