本日のお取り組みもお疲れ様でした。

昨日の香港逃亡犯条例の撤回とハードブレグジットの否決、米中協議の再開と好材料が噴出で一気に風向きが変わってきた感じになりましたね。

本日は文句ない全面高で、これまでの鬱憤を晴らすかのように戻りを試す銘柄が多くみられました。

調整が長かった分だけ買いのエネルギーが溜まっていたかと思いますが、とりわけ強いのは海運、電気、機械、非鉄、精密機器と軒並みディープシクリカル（景気敏感）株でした。

最近のコラムではこの相場サイクルの点について繰り返しお伝えしているかと思いますが、ハイテク株を中心に先行業種が強いわけです。
さらにここから循環物色で幅広い業種にまでお金が行き渡るようになれば、バブル相場突入です。

これは東邦亜鉛（5707）の反発を見れば明らかです。

バブル相場にこのまますんなり移行していく可能性もありますし、その手前で一旦振るい落としのようなものがあるにせよ、いずれにしても結局は上向きになっていく道筋が見えたことでしょう。

本日の日経平均は現物・先物ともに21000円を突破していますし、期先の出来高も増えています。
売り方の買い戻しと買い方の待機資金、さらに買い圧力の強さを見て弱気な投資家もたまらず動かざるを得なくなって相場は高値へと誘われることとなるでしょう。

さて、興奮を抑えつつ冷静に今後を見据えていかなくてはなりません。

日経平均の21000円台回復は8/2以来のこととなりますが、上昇本格化のためには8月初めの21500円水準を回復しなければならず、その手前側には75日・200日の移動平均線など重要な節目が控えています。

米国市場での原油価格が強く反発したのはポジティブでありながら、金先物などもしつこく買われています。

このままVIX指数が15ポイント割れまで低下して、米10年債の金利が反発してくればホンモノなのですが、それまでは低金利環境下での緩やかな株高、場合によっては乱高下も想定しておく必要があるでしょう。

なぜなら株価が上がってくると金融政策や財政政策を打つ根拠が薄くなり、せっかく膨らんだ市場の期待が梯子を外される可能性が出てきてしまうからです。

引き続き強気を継続しておくのは変わりませんが、好調続きだったハイテク株、また足元で5～10％超の上昇率を見せて値幅を獲れた銘柄などは、この辺でしっかりとポジションの3分の1でも半分でも利益確定しておくことが大事でしょう。

なぜならこの先は循環物色に移行し、機関投資家などは年内の損益通算をどこでやるかを考え始めているはずだからです。

上記の東邦亜鉛（5707）を寄付で買った、あるいは住友林業（1911）などを買ったなどでしたら、逆にここから先は利乗せのピラミッティングでポジションを増やしていきたい局面でしょう。

あとは最近銘柄をいろいろご紹介しておりますが、引き続き政策期待で技研HD（1443）、ウエストHD（1407）などを待ち伏せする投資。
小型株が株高の恩恵に与れるかどうかは分かりませんので、ジンズHD（3046）やユナイテッドアローズ（7606）、マネーフォワード（3994）、東京応化工業（4186）などの中型クラスもご紹介しておきます。

さらに決算が近いポールトゥウィン・ピットクルー（3657）に注目。
バブルに最も近い不動産もプレサンスC（3254）、さらに一風変わったリーガル不動産（3497）あたりも監視に加えておきましょう。

最後に気が早いですが、最近の気候変動は異常が当たり前のようになっていますので冬のシーズンストックであるタイヤのフジC（7605）を先回りで仕込んでみたり、ウェザーニューズ（4825）、あとは旧ガリバーのIDOM（7599）など狙ってみるのも面白いでしょう。

何よりも売買代金が戻って、悲観ムードから解放されて株式投資を楽しんでくれる方が多くなってほしいこの頃です。


【 相 場 の 格 言 】
『人生、のるかそるかの勝負の時があったら僕はやります。
　しかし、外れるような危なっかしいことはやりません。』
（是川銀蔵）

それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

【本日ご紹介した銘柄】
東邦亜鉛（5707）
住友林業（1911）
技研HD（1443）
マネーフォワード（3994）
東京応化工業（4186）
ジンズHD（3046）
ユナイテッドアローズ（7606）
ポールトゥウィン・ピットクルー（3657）
プレサンスC（3254）
リーガル不動産（3497）
フジC（7605）
ウェザーニューズ（4825）

執筆者：加藤あきら