牧野フライス製作所(6135)

　マシニングセンターを主力とし、数々の工作機械やソフトウェアを手掛ける企業。デジタル技術を用いて新製品の開発を加速させており、2/24には2点の新製品の発売開始を発表している。なお営業活動にはYouTubeを活用しており、製品の作動を確認する動画だけでなく今後の取り組みやセミナーの様子を撮影した動画などバラエティ豊かな配信活動を行っている。また公式HPでは最新技術の紹介などのオンライン展示会も開催している。

　1/29発表の3Q決算（累計）では、売上高が約781億円（前年同期比31.9％減）、営業利益は約46億円の赤字となっている。なお受注高は約823億円（前年同期比28.7％減）で着地。新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、国内受注全体は前年同期と比較して落ち込んだものの、部品加工部門は伸長している。また2Q単体の落ち込みからは徐々に持ち直してきているようだ。なおアジア子会社の中でも中国からの受注水準が高く、4Qも増加を見込んでいる模様。

　株価は昨年7/31発表の決算を受けて悪材料出尽くしが意識され、100日移動平均線周辺をサポートラインに上昇基調に乗る。値動きは激しい上下運動を繰り返しているものの、順調に決算をこなし徐々に下値を切り上げているようだ。年初からは国内工作機械受注が堅調であることを追い風に一段高となり、3/10には出来高を伴い大きく上昇。足元では高値圏での利食い圧力に押され3月末まで下落していたもののなんとか耐え凌いている。目先は5日線の回復が課題かと思われるが、ここを押し目と捉えながら仕込んでいきたい。