株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

(一社) 人工知能学会:18801(公社)日本証券アナリスト協会:01159

あすなろ投資顧問

2022-03-22 15:30:00

投資教育コラム

【相場を観測する】チャートを用いて詳しく解説します!(第29弾)

着眼大局着手小局(No.29)

~相場の観測~

【日経平均株価(週足)】=戻りを試す=

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 前回は「直近安値の維持が重要」(記:2/18)として、以下のように述べた。
前回の『着眼大局着手小局No.28』はこちら

「年初の高値(I)29,332円からの下げは昨年8月安値(D)27,013円を下回り、昨年9月高値(E)30,670円を基点とする下落基調となっていることから、直近安値26,170円(1/27)の維持が重要となっている。」とした。
 実際には、安値26,170円(1/27)を下回り一段安となった。直近は24,717円(3/9)を安値に切り返し、上げ幅2,110円は前値幅1,579円をクリアしている。
 よって、現在は上げ幅の拡大につながりやすく、戻りを試す経過となっている。

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【日経平均株価2021(日足)】=上げ幅拡大で戻りを試す=

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前回は「短期分水嶺となるかが焦点」(記:2/18)として、以下のように述べた。
「昨年11月高値(D)を基点とする第4波動(D~E~F~G~H?)の戻り値幅が1,526円(G~H)と前値幅1,579円(E~F)の影響を受ける格好で小反落。また、直近安値(G)26,170円は、倍返し水準26,174円=E-(F-E)と僅か4円差となったほか、下げ幅3,162円(F~G)は前下落幅3,142円(B~C)と誤差20円。さらに、下げ幅3,638円は前騰落値幅3,657円(A~B)と僅か19円とほぼバランスした水準や値幅が出現したことから、高値(B)を基点とする戻り(B~C~D~G~?)が継続か、あるいは、高値(D)を基点とする下げ(D~E~F~G~H~?)継続し、安値(G)を試すのか方向感(短期分水嶺)を探る経過となっている。安値(G)26,170を下回らずに切り返し、高値(H)27,696円を上回ると戻り(高値Bから第4波動)を試す動きにつながりやすくなる。反面、2月15日の安値26,865円を下回ると、安値(G)26,170円を試す動きが生じやすく、下回ると新たな下値を探る経過となる。また、高値(D)から第5波動の下値を探る経過と同時に高値(B)から第3波動の延伸となる。」とした。
 実際には、安値(G)26,170円を下回ったあと小戻しを挟んで下落し、3月9日の安値(I)24,717円を境に下げ渋り直近高値(J)26,827円(3/18)と急伸し、上げ幅も2,110円と前値幅1,526円(G~H)、1,579円(E~F)を一気に上回った。
 よって、現在は反動高値幅の拡大から戻りを試す経過となっている。その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)26,997円=I+(D-C)
(2)27,859円=I+(B-C)
(3)28,171円=I+3,454:週足参照(C~D)
(4)28,374円=I+(B-A)
(5)28,971円=I+2,127(3/1~I)
 一方、生じやすい反動安値幅として、874円や1,526円、1,579円などが挙げられる。

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【TOPIX2021(日足)】=上値を試す=

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 前回は「トレンド内で推移」(記:2/18)として、以下のように述べた。
「8月安値(A)1,880pを下回る安値(G)1,842pを挟んで切り返し、戻り高値(H)1,962pを経て小反落している。安値(G)は1,823p=C-(D-C)に接近し、安値(G)から高値(H)までの上げ幅120pは前上げ幅116p(C~D)をやや上回ったが、騰落値幅129p(D~E)の影響を受ける格好で同範囲内にとどまっている。また、高値(B)2,118pを基点に第6波動(B~C~D~E~F~G~H?)構成となっていることから、高値(H)1,962pと安値(G)1,842pの何れをブレイクするかが焦点となっている。高値(H)を上回ると戻りの継続につながりやすくなる。反面、直近高値(H)1,962pを上回ることができずに、安値1,914p(2/15)を下回ると安値(G)1,842pを試す動きにつながりやすく、同安値を下回ると高値(B)2,118pから第7波動へ進展する経過となる。また、上げ幅が過去の値幅129p(D~E)を上回る値幅が生じるか否かが焦点となっている。同値幅を上回ると上げ幅の拡大につながりやすくなる。反面、直近高値1,962p(2/10)を上回ることができずに、直近安値(M)1,914p(2/15)を下回ると安値(G)1,842pを試す動きにつながりやすくなる。さらに、同安値を下回ると高値(B)2,118pから第7波動へ進展する経過となる。」とした。
 実際には、高値(H)1,962pから反落し、安値(G)1,842pを下回り高値(B)2,118pを基点とする第7波動へと進展した。ただ、直近安値(I)1,758pを境に反動高が生じ、値幅が151pと高値(B)以降、最大に値幅が生じている。
 よって、現在は上げ幅が拡大したことから上値を試す経過となっている。その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)1,921p=I+163p(21/3/19~5/13までの下げ幅)
(2)1,937p=I+(B-C)
(3)1,955p=I+(F-G)
(4)1,971p=I+(D-G)
(5)1,996p=I+(B-A)

 ただ、上値を試す経過も反動安値幅に留意したい。値幅は40p、72p、120p、179pなどが挙げられる。

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【マザーズ(日足)】=反転準備へ=

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 前回は「下値模索」(記:2/18)として、以下のように述べた。
「12月24日高値(H)1,003pからの下げは安値(I)728p、高値(J)808p、戻り値幅80pとやや上げ幅拡大も前上げ幅111p(C~D)の範囲にとどまって反落した。直近は安値(I)728pを下回り708p(2/18)と下落していることから、下値模索の継続となっている。一方、生じやすい反動高値幅は、①55p、②63p、③77p、④88p、⑤111p、⑥123pなどが挙げられる。」とした。
 実際には、安値(K)652pから高値(L)776p、上げ幅124pと前値幅123p(B~C)の影響を受ける格好で反落した。ただ、直近は安値(M)667pと前安値(K)652pを割り込まずやや値を戻す動きとなっている。
 よって、現在は高値(L)776pを上回ると上げ幅も拡大につながりやすく、上値を試す経過となる。その場合、上値は以下の水準が挙げられる。
(1)791p=M+(L-K)
(2)819p=K+(D-G)
(3)830p=K+(B-A)

 一方、高値(L)776pを上回ることができずに安値(K)652pを下回ると新たな下値を探る経過となる。その場合、以下の水準が挙げられる。
(1)653p=1,365p(20/10高値)-356p
(20/10高値~21/8月安値)
(2)648p=1,207p(21/6高値)-559p(16/2高値~6月安値)
(3)616p=1,175p(21/11高値)-559p(16/2高値~6月安値)

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【NYダウ工業株30種2021(日足)】=上値を探る=

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 前回は「Y点(拡大波)維持が重要」(記:2/18)として、以下のように述べた。
「年初の高値(E)36,799ドルからの下げは、安値(F)34,160ドルとY点(拡大波動構成点)33,655ドルが意識される格好で、前安値(D)34,022ドルを下回らずに切り返した。ただ、下げ幅(E~F)2,639ドルと20年3月安値以降最大の値幅となった。また、高値(G)35,768ドル経て安値34,079ドル(2/18)と反落し前安値(F)34,160ドルを下回った。また、上げ幅(F~G)1,608ドルは、前上げ幅1,867ドル(12/20~E)から縮小したことから、高値(E)36,799ドルからの三波動(E~F~G~?)構成入りとなっており、一旦、抵抗したY点33,655ドルを下回ると一段安につながりやすくなる。一方、生じやすい反動高値幅は、①1,038ドル、②1,608ドル、③1,867ドル、③1,948ドル、④2,140ドルなどが挙げられる。」とした。
 実際には、高値(G)35,768ドルからの下げは安値(H)33,131ドル(下げ幅2,673ドル)、高値(I)34,058ドル(戻り幅927ドル)を経て一段安となった。ただ、安値(J)32,632ドルを挟んで下げ渋ったあと急伸した。直近値(K)34,754ドル、上げ幅2,122ドルとなっている。
 よって、現在は上げ幅が拡大する値戻しが生じたことから上値を探る経過となっている。その場合、主な上値としては以下の水準が挙げられる。
(1)35,042ドル=J+(C-D)
(2)35,221ドル=J+(C-B)
(3)35,271ドル=J+(E-F)
(4)35,409ドル=J+(E-D)
(5)35,588ドル=J+(E-B)

 反面、上値を探る経過も反動安値幅に留意したい。値幅は927ドル、1,03ドル、1,426ドルなどが挙げられる。

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【ナスダック2021(日足)】=戻りを試す=

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 前回は「1月安値の維持が重要(記:2/18)として、以下のように述べた。
「戻り高値(I)15,871pからの下げは、安値(J)13,352p(下げ幅2,519p)とのあと値を戻し、高値(K)1,138p(上げ幅1,138pは前下げ幅の半値にも及ばず)を経て13,548p(2/18)と反落していることから、直近安値(J)13,352pを試す経過となっている。同安値を下回ると高値(E)から第5波動入りで、新たな下値を探る動きにつながりやすくなる。一方、安値(J)13,352pを下回らずに高値(K)14,490pを上回ると戻りを試す経過となる。」とした。
 実際には、戻り高値(KI)14,490pからの下げは安値(J)13,352pを下回り、値戻し(715p)を挟んで反落した。直近安値は12,581pを境に急速に切り返し、直近値(M)13,893p、上げ幅1,312pと昨年11月高値(E)16,057p以降、最大値幅となっている。
 よって、現在は上値を試す経過となっている。その場合、上値は以下の水準が挙げられる。
(1)14,034p=L+(K-2/23)
(2)14,383p=L+(E-D)
(3)14,498p=L+1,917p(18/8高値~12月安値までの値幅)
(4)14,613p=L+2,032p(19/10安値~21/2月高値までの値幅)

 反面、上値を探る経過も反動安値幅に留意したい。値幅は715p、891p、972p、1,077pなどが挙げられる。

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【TOPIX Core30(日足)】=相場の不思議(時間関係)=

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 前回の説明できない「値幅の習性」について記した。今回は説明できない「時間関係」(日柄)について記述した。相場は波動が分かれは水準を観測することができる。また、波動における時間を知ることで相場のリズムが分かる。
 TOPIX Core30チャート(日足)で見てみよう。
(1)安値(A)~高値(B)までの一波動(I:アイ)は18日(両端入れ)
(2)高値(B)~安値(C)までの一波動は15日
(3)安値(A)~高値(B)~安値(C)までの二波動(V:ヴィ)は32日
(4)安値(C)~高値(D)までの一波動の32日は前二波動の32日と対等した。
次に、
(5)安値(A)~高値(B)~安値(C)~高値(D)までの三波動(N:エヌ)は63日
(6)安値(C)~高値(D)~安値(E)~高値(F)までの三波動は62日≒63日で重なり一日違いとなった。
直近では、
(7)高値(F)~安値(G)までの一波動は16日
(8)安値(G)~高値(H)までの一波動は11日
(9)高値(H)~安値(I)までの一波動17日は前下げ(F~G)16日と一日違いとなった。
また、
(10)安値(E)~高値(F)~安値(G)までの二波動は40日
(11)安値(G)~高値(H)~安値(I)までの二波動42日は前二波動の40日に対等する時間(日柄)となった。
※時間調整:日柄の経過(消化)待ち
(12)安値(C)~高値(D)までの一波動は32日
(13)安値(E)~高値(F)まで25日だがその後8日間、保ち合って33日が経過して下放れている。
 時間(日柄)の不思議は相場の不思議である。

 単なる偶然と受け止めることなく、改めて相場そのものを考える機会だ~!と感じてほしいと思うのだが・・・如何なものであろう・・・


執筆:長森伸行

≪執筆者略歴≫
元山一證券投資情報部次長・国内で「一目均衡表」チヤート分析の第一人者。元日本テクニカルアナリスト協会セミナー講師で「一目均衡表」を担当。証券業界に50年間携わった重鎮、自立して儲けられる投資家のインストラクター的な存在。

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