注目決算発表ファーストルック2:日本ゼオン・信越化・イビデン・アドバンテスト・日立建機・マキタ・キーエンス
昨日に続き、本日発表となりました決算のうち、あくまでも個人的に目に付いたものだけを下記に取り上げご紹介致します。
セクター別では、機械関連銘柄が概ね今期も厳しい見通しを示しており、半導体関連は総じて強気という印象です。
◎日本ゼオン(4205):今期減益見通しも株価は後場切り返しに転じる
本日の12:30に22.3月期の決算が発表されました。
連結経常利益は前期比27.9%増の494億円に伸びましたが、今期(23.3月期)の同利益は前期比3.0%減の480億円に減る見通しが示されました。
今期の見通しは、コンセンサス(会社四季報予想)よりも若干下の水準です。
「半導体不足の深刻化や原料及び物流費の高騰、また依然として緊張状態にある米中関係の影響やロシアのウクライナ侵攻による影響等、引き続き不確実な状況が続くものと予想されます」とコメントしています。
しかしながら、株価は上掲の決算発表を受けて後場から堅調推移となり、一時、25日・75日の各移動平均線を上回る場面も見られました。
◎信越化学工業(4063):今期業績見通し開示せず
22.3月期の連結経常利益は前期比71.4%増の6944億円に拡大し2期ぶりに過去最高益を更新しました。
一方で、「現時点で2023年3月期の業績予想を合理的に行う事は難しいと判断し」今期の見通しは開示されませんでした。
併せて、4月28日から10月31日の間に上限700万株or1000億円分の自社株買いを行い、11月8日に消却する予定と発表しています。
半導体関連銘柄群の中では、「川上」に位置する同社は、下記のような、比較的強気のコメントをしています。
「半導体デバイスの世界的な供給不足は依然解消していない。顧客からの強い需要に応えるべく、シリコンウェハー、フォトレジスト等の半導体材料を最大限出荷した。」
「物流混乱が続く中で最大限の出荷に尽力し、原料高に対応した価格修正に取り組み、セルロース製品は値上げを開始。」
◎イビデン(4062):今期は減益見通し
22.3月期の連結経常利益は前期比82.7%増の743億円に拡大しましたが、今期(23.3月期)の同利益は前期比9.9%減の670億円に減る見通しが示されました。
「テレワーク及びオンライン教育の普及拡大に伴うパソコン需要は一巡するものの、引き続きDXの進展によるデータセンター市場の拡大、さらにはメタバースやAR/VR、自動車のCASEなど新たな分野も含め、サーバー用の高機能なICパッケージ基板の需要増加が予測されます。」とコメント。
◎アドバンテスト(6857):2022年の更なる成長を予想
22.3月期の連結最終利益は前期比25.1%増の873億円となり、今期(23.3月期)の同利益についても前期比28.9%増の1125億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しが示されました。
「半導体などの不足が広範なサプライチェーンに影響を及ぼす中、当社の部材調達環境も過去に例のない厳しい状況が継続しました」とコメントする一方で、
「短期的にも中長期的にも、半導体およびその関連市場の良好な環境が期待され、半導体試験装置市場においても2022年の更なる成長を予想」と強気な見通しを示しています。
◎日立建機(6305):今期減益見込み
22.3月期の連結最終利益は前期比7.3倍の758億円に拡大しましたが、今期(23.3月期)の同利益は前期比40.7%減の450億円に落ち込む見通しが示されました。
「建機需要は市況の低迷が続く中国や、ロシア・ウクライナ情勢の影響を受けるロシアCISで大幅に減少し、欧州にも少なからず影響があると」コメントしています。
◎マキタ(6586):今期減益見込み
22.3月期の連結最終利益は前期比4.4%増の647億円に伸びましたが、今期(23年3月期)の同利益は前期比8.9%減の590億円に減る見通しが示されました。
「サプライチェーンにおけるモノ不足と物流の混乱、物価の上昇、国際情勢の緊迫化、輸送費や材料費の高騰」を鑑みた業績見通しであるとコメントしています。
◎キーエンス(6861):配当計画以外今期の業績見通しは開示せず
22.3月期の連結経常利益は前期比50.5%増の4312億円に拡大し、3期ぶりに過去最高益を更新しました。
なお、今期(23.3月期)の業績見通しについては配当(200円)以外は開示していません。
本日の株価は一時50000円割れとなりましたが、その後は「突っ込み買い」も流入し、終値は50320円と、50000円台をなんとか維持しています。
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個人的に気になっている銘柄
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◆JINS HD(3046)
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私のコラムで紹介した銘柄
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◆スクウェア・エニックス(9684)[情報・通信業]
本日もゲーム関連は総じて堅調な動きでした。
グローバル運用を行っている投資家は、
引き続き日本株への資金シフトを行っているものと推察します。
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単発スポット銘柄の見解
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◆≪木村泰章のラスト七福神銘柄(****)≫
機関投資家であろうと思われる買い注文が、
本日もVWAP値よりも上に流入していた印象です。
空売り勢の買い戻しも続いています。
◆≪ロイヤルVIPパス【エメラルド7倍銘柄】(****)≫
銘柄公開から1週間で第1ターゲットをクリア!
おめでとうございます!
全体相場が下落する中にあって非常に強い動きでした。
執筆:木村泰章
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