決算発表の内容が事前に漏れてるんじゃない?
江戸時代の米相場じゃあるまいし、21世紀の株式市場で、決算発表の内容が事前に漏れるなどという事は、まずありえません。
仮に、企業の「内部者」が事前に決算発表内容を入手し、それに基づいて自己の勘定で売買を行えば、それは「内部者取引」、いわゆるインサイダー取引に該当し、処罰の対象となりえます。
企業側は「漏洩」を許してしまった、情報管理責任を問われる事となり、ブランドネームの棄損にもつながりかねません。
決算発表は四半期に一度の企業の「通信簿」ではあるわけで、過去の投資行動を振り返り、将来の投資行動の修正の是非を確認・検討する良い機会です。
しかしながら、その内容及びそれを受けた株価を予測して、前もってポジションを取るといういわゆる「決算プレイ」は、「投資戦略」でも「投資手法」でも無く、単なる「投機」に過ぎません。
「投機」である限りはつまり、「投資行動」ですら無いわけです。
さて、昨今の株式市場では、米国の金利政策の行方に神経質にならざるをえない状況が続いておりますが、会員様各位は、FRBの会合が開催され金利政策に関する発表が行われる前に、政府高官等関係者がその金利動向に関して発言をしない、
「沈黙期間」が設けられている事をご認識いただいている事でしょう。
では、日本の個別の決算発表についても、「沈黙期間」を設けている企業が多い事もご存じでしょうか?
いわゆる「沈黙期間」とは、企業が、決算数値等の漏洩防止の目的から、決算発表前の一定期間を「決算関連情報のIR自粛期間」として社内ルールで定めるものです。
具体的な沈黙期間の長さやその間の対応は企業によって差異がありますが、概ね1か月程度というところが平均的です。
企業側だけでなく、日本証券業協会はガイドラインにおいて、「アナリストは企業に対し、未公表の決算期の業績に関する情報や、定量情報で業績が容易に把握可能なものは取材等を行わない」事としています。
つまり、アナリストも企業側の「沈黙期間」を受けて、発表前の業績動向に関する取材等を控えているわけです。
となれば、「事前に漏れる」わけなど無い、と考えるべきでしょう。
敢えてもうひとつ申し上げるならば、決算発表前に、業績に関する取材は「ご法度」なのですから、そもそも、決算発表の内容について、事前に会員様各位が企業に問い合わせたり、事前にアナリストの見解を求めたりする事も「ご法度」である事をご認識いただければ幸いです。
じっと決算発表を待つ。
新規や追加の投資行動の是非については決算発表通過後、というスタンスこそが「投資」の基本とお考えください。
当コラムでも度々、「通信簿の内容を恐れて、その前に転校する事はできませんよ」とお伝えしてきたとおりです。
決算発表前に売り買いが必要なケースは、「大幅に株価が上振れした際の利食い売り」のみと考えます。
それ以外は単なる「投機」とご認識いただきたいと思います。
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個人的に気になっている銘柄
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◆メディネット(2370)
◆オンコリスバイオファーマ(4588)
◆ソレイジア・ファーマ(4597)
がん領域のバイオベンチャーに着目しました。
バイオベンチャーセクター内でも、
投資対象の選別が進むものと予測します。
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私のコラムで紹介した銘柄
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◆栗田工業(6370)
ご紹介後の高値を更新!
昨年来高値の更新も目前!
水処理強し!
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単発スポット銘柄の見解
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執筆:木村泰章
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