株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

(一社) 人工知能学会:18801(公社)日本証券アナリスト協会:01159

あすなろ投資顧問

2023-03-20 13:00:00

投資教育コラム

【相場を観測する】チャートを用いて詳しく解説します!(第41弾)

~相場の観測~

【日経平均株価(週足)】=早期値幅が伴う切り返しが重要=

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前回は「上値トライの正念場」(記:2/24)として、以下のように述べた。
前回の『着眼大局着手小局No.40』はこちら

「高値(Q)28,383円から安値(R)まで7週(両端入れ)。年初の安値(R)25,716円から高値27,696円まで7週。直近は騰勢が一服し再騰か、反落か。上値抵抗線(OとQ結ぶ)突破がポイントとなっている。」とした。

 実際には、安値(R)25,716円からの上げは、一呼吸を入れて即座に切り返し28,623円と上伸した。ただ、新たな上値抵抗(EとO結ぶ)ラインの影響を受ける格好で、上げ10週目に上髭の出現で急反落しやや下向きを示唆する経過となった。
 よって、現在は下げ幅が拡大せず、早期に値幅の伴う切り返し(反動高)を入れることが重要となっている。

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【日経平均株価2022-23(日足)】=下方向示唆、強弱観対立=

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 前回は「基調の維持が焦点」(記:2/24)として、以下のように述べた。
「1月安値(F)25,716円からの上げ(戻り)は高値(G)27,696円、上げ幅1,980円と半値戻し(27,050円)達成も、高値(C)と(E)を結ぶ上値抵抗線の影響を受ける格好で27,104円(2/22)と反落している。ただ、下げ幅535円は前値幅(567円、733円)の範囲内となっている。深押しせず早期に切り返し、直近高値(G)を上回ることが基調の維持につながる経過となる。一方、下げ幅が①733円を超えると②809円、③1,074円、④1,184円、⑤1,374円など拡大につながりやすくなる。」とした。

 実際には、安値(H)27,104円、下げ幅592円(G~H)から切り返した。3月3日に前高値(G)27,696円を上回り同時に急伸。3月9日には高値(I)28,623円と上伸した。また、11月高値(E)28,383円を上回り8月高値(C)29,22円をうかがう経過となった。ただ、上げ幅2,907円が前値幅2,979円(22/2/10~3/9)や、安値切下げ値幅221円(D~F)を高値(E)に上乗せした、上値水準28,604円の影響を受ける格好で急反落した。さらに、前下げ幅592円(G~H)や733円(安値Fからの初動)を一気に上回り、安値27,010円(3/16:ザラバ安値26,632円、ザラバ・ベースの下げ幅2,102円)と急落し27,000円を攻防する動きとなった。ただ、前安値(H)27,104円を下回り、下げ幅も1,613円となった。

 よって、現在は急伸直前の安値(H)27,104円を下回ったほか、高値(I)前後の窓開けなど短期急落から下向きが示唆され、強弱観対立の台頭(懸念)では値幅(価格変動)が伴いやすい経過となっている。その場合の主な下値は、以下の水準が挙げられる。
(1)26,831円=Ⅰ-1,792円
(2)26,643円=Ⅰ-1,980円
(3)26,177円=Ⅰ-2,446円
(4)25,956円=Ⅰ-2,667円
(5)25,585円=H-(Ⅰ-H)

 一方、生じやすい反動高値幅は、①592円、②733円、③809円、④1,074円、⑤1,184円などが挙げられる。
 また、高値(I)28,623円を上回ると昨年8月の高値(C)29,222円を試すほか高値を探る経過となる。その場合の上値は、以下の水準が挙げられる。
(1)28,695円=F+2,979円
(2)28,878円=F+3,162円
(3)29,001円=F+3,285円
(4)29,167円=F+3,451円
(5)29,251円=F+3,535円

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【TOPIX2022-23(日足)】=前下げ幅水準の維持が重要=

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 前回は「下げ幅に留意」(記:2/24)として、以下のように述べた。
「1月の安値(F)1,868pから順調に切り返し(戻り)、騰勢が鈍化も高値(G)2,001pと上伸し、前高値(E)2,018pを目前に安値(H)1,975pと反落した。ただ、下げ幅26pは、前値幅36pから42pの範囲内となっており、安値(F)1,868以降の基調を維持する経過となっている。一方、下げ幅が36~42p程度の範囲を上回ると値幅の拡大につながりやすくなる。」とした。

 実際には、安値(H)1,975pで踏みとどまって切り返した。3月3日に直前の高値(G)2,001pを上回ると同時に急伸。9日には高値(I)2,071pと上伸した。ただ、上げ幅203pが下げ幅204p(22/2/10~3/9)の影響を受ける格好で反落した。直近値は1,937p(ザラバ安値1,910p)と、下げ幅が一時161pへ拡大したあと前下げ幅150pの影響を受ける格好で値を戻し134pとなった。

 よって、現在は急伸直前の安値(H)1,975pを下回った。また、高値(I)前後の急騰急落、窓開けの動きから下向きが示唆された。さらには強弱観対立の台頭(懸念)では、値幅(価格変動)が伴いやすい経過で前値幅水準の維持が焦点となっている。その場合の下値は、以下の水準が挙げられる。
(1)1,931p=Ⅰ-140p
(2)1,921p=Ⅰ-150p
(3)1,898p=Ⅰ-173p
(4)1,888p=Ⅰ-183p
(5)1,879p=H-(I-H)

 一方、生じやすい反動高値幅は、①26p、②36p、③42p、④65p、⑤77p、⑥87p、⑦91pなどが挙げられる。
※上値水準につては、示現される安値(現在:未確定)に値幅を加算して求める。
その場合、暫定安値(X)1,937pとした上値は、以下の水準(例)となる。
(1)1,963p=X+26p
(2)1,973p=X+36p
(3)1,979p=X+42p
(4)2,002p=X+65p
(5)2,014p=X+77p

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【マザーズ指数2022-23(日足)】=方向観を探る=

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 前回は「やや軟調」(記:2/24)として、以下のように述べた。
「昨年12月安値(E)704pからの順調な上げ(戻り)は、高値(F)794pと前高値(D)806pに12pまで接近した。ただ、戻り上値水準790p=高値806p-16pの安値切上げ(C→E)値幅16pの影響を受ける格好で反落。直近748p(2/24)、下げ幅46pと高値(D>N)を上回らずに反落したことから、一旦安値を探る経過となっている。ただ、下値を探る経過も切り返し、高値(F)794pを上回ると戻り高値(D)806pを試す経過となる。」とした。

 実際には、2月高値(F)794p以降は、安値(G)736p、高値(H)776pを経て736p(3/16)と推移。直近値は762p(3/17)、上げ幅25pとなっている。
 よって、現在は保合いが進展するなか安値736pで抵抗をしていることから、高値(H)776pを上回ると前高値(F)や(D)を試す動きにつながりやすくなる。また、高値(D)806pを上回ると三波動(C~D~E~?)入りの経過となる。その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)809p=G+(B-C)
(2)813p=E+109p
(3)822p=E+(D-C)
(4)826p=G+(F-E)
(5)850p=E+(B-A)

 ただ、直近の安値(G)736pを下回ると下値を探る動きが進展することになる。その場合、下値は以下の水準が挙げられる。
(1)721p=F-(B-C)
(2)710p=F-84p
(3)696p=G-(H-G)
(4)692p=F-(D-E)
(5)678p=G-(F-G)

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【NYダウ工業株30種2022-23(日足)】=下値を探る=

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 前回は「昨年12月安値が強弱分岐点」(記:2/24)として、以下のように述べた。
「1月高値(F)34,302ドル以降は、安値(G)33,044ドル、高値(H)34,245ドルを経て、直近33,045ドル(2/22)と反落している。ただ、昨年11月高値(D)34,589ドルとその後の12月安値(E)32,757ドルの範囲内で推移する経過で、12安値(E)32,757ドルの維持が強弱ポイントとなっている。同水準を下回ると高値(F<D)が切り下がり、高値(D)を基点に三波動(D~E~F~?)構成入りから、一旦、下方に進みやすく下値を探る経過となる。一方、昨年12月安値(E)32,757ドルを下回らずに切り返し、11月高値(D)34,589ドルを上回ると安値(C)からの上げ基調の継続となる。」とした。

 実際には、2月高値(H)34,245ドル以降の反落は、一時、32,656ドルと昨年12月安値(E)32,757ドル(下げ幅1,589ドル)を下回ったあと値戻し(上げ幅775ドル、戻り率48.7%)を挟んで急反落し、三波動構成(D~E~F~?)入りとなっている。直近安値は31,819ドル(3/13)と前上げ(C~D)の半値水準31,657ドルに接近している。

 よって、現在は戻り高値(F)34,302ドルを基点とする、第3波動の安値を探る経過となっている。その場合の下値は、以下の水準が挙げられる。
(※)31,657ドル=半値水準:CからDの上げ
(1)31,582ドル=D-3,007ドル
(2)31,212ドル=E-(F-E)・・・V値
  ≒31,229ドル=D-3,360ドル
(3)30,925ドル=E-(D-E)・・・E値
  ≒30,933ドル=D-3,656ドル
(4)30,325ドル=D-(B-A)
(5)29,413ドル=安値32,001ドル-2,588ドル・・・V値

 一方、下値を探る経過も下値抵抗水準への接近から反動高も生じやすく値幅に留意。値幅は①775ドル、②1,258ドル、③1,589ドル、④1,832ドル、⑤2,588ドル、⑥3,007ドルが挙げられる。また、1,545ドル以上の値幅の発生は反転態勢構築へつながる可能性が高まる。
※上値については、示現される安値(現在:未確定)に値幅を加算して求める。
その場合、暫定安値(X)31,819ドルとした上値は、以下の水準(例)となる。
(1)32,594ドル=X+775ドル
(2)33,077ドル=X+1,258ドル
(3)33,408ドル=X+1,589ドル
(4)33,651ドル=X+1,832ドル

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【ナスダック2022-23(日足)】=戻りを試す経過=

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 前回は「下値を探る」(記:2/24)として、以下のように述べた。
「12月安値(E)10,213p以降の上げは、12月高値(D)11,482p上回り安値(C)以降のボックスを抜け、高値(F)12,200p(上げ幅1,987p)と上伸した。ただ、高値(B)から安値(E)までの半値戻し達成からの反落となり、直近値11,492p(2/21)、下げ幅708pと下値を探る経過で、下げ幅が焦点となっている。一方、切り返しから高値(F)を上回ると安値(E)からの基調の継続となる。」とした。

 実際には、2月高値(F)12,200p以降の下げは、値幅310pの戻しを挟んで反落した。ただ、安値(G)11,138pまでの下げ幅1,062p(F~G)は値幅1,052p(22/5/24~6/2までの上げ幅)影響を受ける格好となったほか1,161p(C~D)の範囲内にとどまっての反発となった。直近は、11,717p(3/16)、上げ幅579p(戻り率54.5%)となっている。

 よって、現在は安値(G)11,138pから戻りを試す経過で、高値(F)12,200pの更新が焦点となる。※高値(O)更新は安値(N)から三波動構成(E~F~G~?)入りとなる。また、高値(F)を上回ると下値切上げ(E<G)となり、同時にトレンド(ライン)が発生する経過ともなる。その場合の上値は、以下の水準が挙げられる。
(1)11,860p=G+722p
(2)11,959p=G+821p
(3)11,995p=G+857p
(4)12,016p=G+878p
(5)12,695p=E+(B-A)
(6)12,751p=D+(D-E)

 ただ、反動安値幅が310pを上回ると値幅の拡大つながりやすく、直近の安値(G)の維持、または値幅821p程度で踏みとどまるかがポイントとなる。その場合の下値は、以下の水準が挙げられる。
(1)11,039p=F-(D-C)
(2)10,931p=F-(D-E) 
(3)10,616p=F-1,584p
(4)10,530p=F-1,670p



執筆:長森伸行

≪執筆者略歴≫
元山一證券投資情報部次長・国内で「一目均衡表」チャート分析の第一人者。元日本テクニカルアナリスト協会セミナー講師で「一目均衡表」を担当。証券業界に50年間携わった重鎮、自立して儲けられる投資家のインストラクター的な存在。

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