ABCマート（2670）

靴の販売店『ABCマート』を展開。御徒町店舗（東京都台東区上野）では、外国人観光客が同店舗のスニーカーなどを「爆買い」している様子を筆者は見かけたことがある。販売している靴の値段も手ごろで、円安効果もあることから多くの観光客が購入しているのかもしれない。日本政府観光局（JNTO）の調査では、2023年12月（単月）の訪日外客数は約2734万人と、アフターコロナで最多を更新。今後もこの基調が続けば、同社の売上向上が期待できよう。インバウンド（訪日外国人観光客）関連銘柄として注目。

1/10に発表した3Q決算では、経常利益が前年同期比で45.7％の増益であった。同日には期末配当予想の修正（増配）に関するお知らせを発表。1株あたり配当金（期末）は前期の170円から、今期は196円になる見通し。業績向上に伴って、株主に還元する姿勢が今後も続く可能性は高いだろう。今期の中間決算で開示された営業キャッシュフローは前期比で3倍以上。キャッシュ創出力も高まり、資本政策の原資も潤沢と見る。xenoBrain（AI）の分析によると、「外出自粛緩和」がプラス成長のドライバーとなるとのこと。事業環境も良好と見て良いだろう。

足元の株価は上昇トレンドを示唆する「三角保ち合い」。昨年12/8の高値である2680円を抜けると上放れが期待できよう。そして昨年9月高値の2839円まで視野が広がろう。テクニカルでは、ボリンジャーバンドの+2σが上値目途と見られる。執筆時のそれは2658.4円で、同株価水準付近から売り物が出てくる可能性は高いだろう。+2σ付近からの調整後のリバウンドを意識したスタンスも一考と見る。