『ほぼトラ』シナリオとトヨタ決算
ひるまずに、私なりの見解を簡単にご紹介しようと思います。
会員様各位も既にご存知のとおり、『もしトラ and/or ほぼトラ』シナリオとは、もしも、次期米国大統領にトランプ氏が再選されたら、どんな「リスクシナリオ」(に限りませんが、基本的にはリスクシナリオを懸念する向きが多い印象)が考えられるか、という「考察」です。
今のところ、トランプ氏が大統領に再選されると、下記のような政策を打ち出すであろうと予想されています。
★基本姿勢は、「米国第一主義」「保護主義」「同盟軽視」
(1)大幅な減税を断行し、税収が減る一方、消費は刺激されて景況感は改善する。
(2)地球温暖化対策の世界的枠組みであるパリ協定から、再度(トランプ政権下で離脱しバイデン政権下で復帰)離脱し、米国はカーボンニュートラルに消極的となる。
(3)上記(2)の流れでEV普及促進策を廃止する。
(4)環境政策に加えて、エネルギー政策が大幅に転換される。規制緩和が断行され、石油・石炭が再注目される。
(5)ESG分野への取り組みは一転して逆方向に圧力が働き、太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーに対する取り組みは後回しにされる。
(6)対中国政策をより強硬な姿勢へと転換し、デカップリングが強く意識される。
(7)ドル安政策を打ち出す。
(8)日本などの同盟国に対して、独自に軍備を拡大するよう主張する。
やはり、最も気になるのは、地球温暖化対策の世界的枠組みから、米国が離脱するという点でしょう。
その副産物として、EV普及促進は後退する可能性があります。
ただし、EV開発・普及に出遅れていた日本にとっては、ハイブリッド車や水素系の燃料電池自動車(FCV)で巻き返しを図れる可能性もありましょう。
欧州では、35年までに内燃機関(エンジン)の販売を全面的に禁止する方針が撤回された事から、ルノーはEV車開発から一旦撤退し、米国では猛烈な寒波のためバッテリー切れを起こしたEVが続出した事から、エンジンの自動車の見直し機運につながっており、テスラの株価が下落基調を辿っています。
上記の他、日本に直接的に影響そうな点としては、米国企業への「投資」は歓迎されるものの、米国企業の「買収」は阻止される可能性が高まるものと見ます。
現に、日本製鉄による米国USスチールの買収について、トランプ氏は大統領に「当選したら即座に阻止する」考えを示しました。
日本にとってのアップサイドとしては、トランプ氏は前回の大統領就任時に、中国や日本に高速鉄道があるのに対して、米国には無い事に触れ、名国内の長距離交通インフラの整備に強い意欲を示した経緯があり、日本の新幹線等、鉄道関連事業者にとっては、何らかの恩恵が生じる可能性もありましょう。
加えて、日本などの同盟国に対して、独自に軍備を拡大するよう主張すれば、軍事関連銘柄群に思惑的な買いが向かうかもしれません。
本日決算発表を行ったトヨタ(7203)の株価は、決算発表後に買い優勢となり、上場来高値を更新して3135円で取引を終了しました。
大企業製造業の景況感は少なくとも3月いっぱいまでは改善しない事が見込まれており、中でも輸送用機器の景況感は低下傾向が継続すると見込まれている事、加えて、グループ会社の不祥事を受けて会長が謝罪会見を開いた事も鑑みると、トヨタの株価上昇には、やや違和感があるように思います。
トヨタが上場来高値を更新している【裏】には、ひょっとすると、『もしトラ』シナリオに身構える、外国人投資家による「消去法的な買い」が、既に流入しているのかもしれませんね。
執筆:木村泰章
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私のコラムで紹介した銘柄
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◆sMedio(3913)
昨年12月13日のご紹介時からの株価騰落率54.99%。
超っと「スピード違反」気味な印象ですので、利益確定を優先しましょう。
◆スクエニHD(9684)
昨年10月17日のご紹介時からの株価騰落率31.29%。
一気に昨年8月の下落時の窓埋め完了!
◆エンカレッジ(3682)
昨年10月24日のご紹介時からの株価騰落率31.55%。
これも情報・通信業ですね。
◆オープンドア(3926)
昨年10月23日のご紹介時からの株価騰落率31.04%。
本日は昨年10月ご紹介の銘柄群に高値を迎えたものが多く、「循環物色」を実感できるように思います。
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単発スポット銘柄の見解
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◆≪日の丸ジャンボ・テンバガー銘柄≫
大幅高おめでとうございます!
出来高も大幅に増加している事から、更なる株価上昇も期待できそうです。
◆≪緊急即日公開銘柄2024[第3弾]≫
想定どおりのロケットスタート!
本格的な株価上昇の前にお早目に仕込んでください。
まだ募集中です!
◆≪木村のレッドダイヤモンド銘柄-PREMIUM-≫
踏ん張りました。
やはりレンジは切り上がる可能性が高いものと期待しています。
◆≪ザ・あすなろプラチナム権利銘柄≫
出直り基調が鮮明に!
ここから仕切り直しです!
◆≪あすなろダイヤモンドセレクト銘柄≫
ニュースリリースに株価が反応した点をポジティブ視しています。
想定どおり、DX関連物色が一巡すると、次はこのセクターに買いが向かいそうな印象です。
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