神戸天然物化学（6568）※決算発表予定日 2024/02/09

グロース（成長）株の化学メーカー。単糖類の各種誘導体から、オリゴ糖や複合糖質、核酸などの合成を行うなど研究開発技術は高いと見る。こういった技術を基にした、創薬研究支援も行っており、いわゆる遺伝子組み換え微生物、動物組織を用いたバイオ技術も売りにしている模様。他には機能材料や医薬品の受託サービスも提供。顧客のニーズに幅広く対応できるようなラインナップで、主に創薬支援が業績をけん引していくものと見る。

前期は過去最高益を記録したことから、反動により、今期は前期比で減益の見通し。売上高は増収で、会社の計画通りに進捗すれば過去最高売上を記録することになる。つまり、顧客満足度は高いとみられるが、増収減益となっていることは、インフレ等によるコストアップを価格転嫁できず、価格支配力がまだ確立されてていない可能性も考えられる。同社の業績は下期偏重の傾向があることから、今期はその傾向はやや緩和したようだが、本格的な業績向上はこれからと見る向きも多そうだ。xenoBrain（AI）による評価はB+。長期的な成長率は高いとAIは分析しているようだ。

株価は安値圏から戻り切れない状態が見られる。この地合いから脱却するには、新たな好材料が必須となるだろう。幸い同社の業績は先述した通り、下期偏重型であることから、今後は業績向上を期待したマネーの流入が期待できよう。動意付いた後、株価のトレンドを確認してから慎重に仕込むのがベターだろう。テクニカルでは一目均衡表の抵抗帯（雲）の中を推移。強弱感が対立しやすい中、短期的には今後ももみ合い商状が続こう。