エイチワン（5989）

自動車のフレームを手掛ける。完成車メーカーの設計部門と共同でフレームの研究にあたることが特徴。また、デジタル技術を駆使し、かつ効率的な製造ラインで短納期にも対応できるという強味もあるようだ。フレームの研究だけでなく、マテリアル工学の領域をカバー。フレームの軽量化による航続距離の伸長、燃費向上に寄与するようなフレームの製造にも対応できるだろう。執筆時のバリュエーションはPBR0.33倍と1倍からかなり低い水準。株価が3桁ということもあり、割安＆中低位株として注目が集まりそうだ。

昨年11/14には中間決算を発表。営業利益は5.63億円と前期（4100万円）の10倍以上を達成。主に労務費などの間接費を削減した効果が表れたようだ。地域別では、国内及びアジア・太平洋地域が健闘。北米では製品の付加価値が増加したことで、損益は黒字転換。クオリティが評価されれば、価格改定において顧客の理解も得られやすく、値上げ等が実現できれば、さらに業績の向上が見込まれよう。xenoBrain（AI）の総合評価はA。営業利益成長率（5年）は約133％と高く、構造改革の効果をAIも評価しているのでは、と考えさせられる。

株価はなかなか抜けることができなかった節目850円強を突破。その後、二営業日連続で陰線が示現しているものの、急反発し節目900円を突破。目先のターゲットとして、自然に昨年9月の929円が意識されてきそうだ。ここをクリアーすれば、ついに株価4桁台という大台に乗ることになり、更に投資家層が広がりそうだ。目先は急反発の反動で一時的に調整入りする可能性も否定はできないが、中長期的には1000円台も想定できる範囲（レンジ）になってきたのではないだろうか。