スター精密（7718）

工作機械メーカーの中小型株。1950年7月の創立以来、常に高精度を求める加工を行ってきた経緯から、社名にもある通り「精密性」が強みといえよう。主力製品は自動旋盤で、スマホやPC、タブレット等の部品には小型化が求められる中、小さくかつ精密な部品を製造する自動旋盤の引き合いは今後も強まってくるだろう。ほかにレジでレシートを印刷する小型プリンターなども扱っており、事業領域を時流を先読みし拡大させていくようだ。

執筆時のバリュエーションはPBR0.79倍といわゆる「PBR1倍割れ」。同指標の向上を企図するような資本政策の実施に期待したい。2/9には本決算を発表しており、経常利益は前期比22.8％減の109億6000万円で着地。連結キャッシュフロー（CF）ではキャッシュ等は着実に積みあがっている。利益剰余金も前々期から増加しており、資本政策の原資は十分であろう。前期には特別配当が実施されたとはいえ、今期は減配となる点は懸念がある。ただ、インドに子会社を設立するなど資本を成長へ向けて投下している点は評価できる。

xenoBrain（AI）の総合評価は「B+」と良好。FA機器需要増加という社会トレンドが利益の成長ドライバーになるとAIは予測している模様。少子化社会を鑑みると、工場自動化は避けられないであろう。株価は昨年9月の高値である1936円をピークに今年2月には1635円まで売られた。ただ、急ピッチなリバウンドで抵抗線の75日線を一時的にせよ突破。執筆時は25日線が支持線として機能。日柄調整により下値が盤石となってきたところで買いを入れてみたい。