神戸物産（3038）

冷凍食品など食材販売の「業務スーパー」をFC展開。惣菜店の「馳走菜」を併設し中食も強化。ビュッフェ運営も行う。業務スーパーは2000年に1号店を出店して以降、24年の間に1000店舗、時価総額は1兆円を達成。業務スーパーは当初は飲食店向けの小売業に近かったが、途中で一般消費者向けのアピールやサービスを増大したことにより支持が拡大。在日外国人向けの輸入商品も強化し「日本のコストコ」との評価もある。

直近決算では売上高1209億400万円(前年同期比12.0％増)、経常利益80億6300万円（同280.6％増）の増収増益で着地。同社ではその要因を為替の急激な変動、物価高騰等による節約志向が低価格商品の業務スーパーへの客足増加に向かわせたとのこと。さらにTVなどのメディア露出やSNSでの影響も業績拡大の背中を押しているようだ。今後は外食・中食事業の拡大や国内PB商品の生産能力の強化などを視野に入れている。

AIのXENOは同社の4四半期後の売上高予想を133億1000万円(11.01％増)の増収と予想。酒類利用増加に加え、外国人利用増も要因と分析。堅調な業績は長期的に株価の後押しになってくるものと思われる。足元では上掲の決算発表後に調整に入ったが、業績は好調であり利益確定売りに引っ張られたものと考えられる。ボリンジャーバンド-1.0σを抜け-2.0σまで値を下げたことで売られ過ぎ感からの押し目買いが意識されてきそうだ。「落ちてくるナイフは掴むな」と言う格言に従って、セオリー通り底打ち感を確認してから取り組むスタンスで臨もう。