どれくらい株価が下落したら大幅安なのか?Part.2
昨日は、サーキット・ブレーカー制度について触れ、日経平均の「暴落」メドは1日の下落率が8%程度に及んだ時、という「目安」をご紹介しましたが、本日はJPXのホームページで公開されている他の資料に基づき、昨日に引き続き「大幅」という概念について、さらに踏み込んでみようと思います。
この見解は、あくまでも私独自のものでありますが、機関投資家相手のビジネスに長年携わってきた事から、機関投資家勢の考える「大幅」という概念に、概ね沿った内容ではなかろうかと自負しております。
コチラをご参照ください。
https://www.jpx.co.jp/equities/trading/tostnet/02.html
JPXのホームページToSTNet取引の概要です。
特に、単一銘柄取引について、取引価格にご注目ください。
『立会市場の直近取引価格の±7%以内』とある事をご確認いただける事でしょう。
この「±7%」が、取引所が個別銘柄について、「概ね許容できる変動」と考えているものと推察して宜しいものと存じます。
証券会社勤務時も、今現在も、私はこの±7%を、1日の値動きが「大幅」であるか否かの「ものさし」にしています。
億男Wも、薫も、私も、証券会社勤務時の機関投資家向けのトレーディングでは、
1日の値動きが±7%に収まるよう、委託注文の売り買いを執行し、この±7%を超える可能性がありそうな場合には、その旨を伝えて再度指示を仰ぐ、というスタンスを徹底してきました。
となりますと、個別銘柄が「どれくらい株価が下落したら大幅安なのか?」という「素朴な疑問」に対する、「私なり」の答えは、前日比の下落率が7%を超えたら「大幅安」、という事になりましょう。
昨日もお話申し上げたとおり、「大幅」という概念は非常に「感覚的」であり、投資家お一人お一人のリスク許容度や、資産規模や、投資スタンスや、投資のご経験や、様々なご事情により、差異が生じてアタリマエであるように思います。
さらには、「全面安」の中においても、相対比較的に「底堅い」個別銘柄もあるでしょうし、そもそも、「全面安」や「大幅安」を、千載一遇のチャンスとして待ち望んでいるような投資家も決して少なく無いように思います。
多分に「感覚的」な概念なのですから、「暴落」「大幅安」「全面安」といった文言を、過度に恐れる必要は無いものと存じます。
貴方様の株式投資へのお取り組みにおいて、何よりも重要なのは『貴方様のお心持ち=マインドセット』なのですから、是非、「外野の雑音」に惑わされる事なく、「常に強気、いつも冷静」を貫いてまいりましょう。
執筆:木村泰章
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