Casa（7196）

住居用の家賃債務保証の独立系大手。家賃保証会社（賃貸保証会社）は、一般的に賃貸借契約に必要となる連帯保証人の代わりとして、家賃の滞納などがあった時に立替を行う会社を指す。1990年代後半頃から徐々に伸長してきたと見られ、一時期は悪質な取立などが社会問題化したものの、2021年に一般社団法人として全国賃貸保証業協会が発足し、業界内自主規制や滞納情報の共有などが行われているようだ。少子化や家族と言う枠組みの縮小、変化などによって保証人を立てるのが難しいケースも増えているものと考えられよう。オーナー側も滞納家賃などの回収の負担が軽減されるためメリットも少なくなく、今後も賃貸関連における選択肢の1つとして同社の事業拡大が期待される。

3/6発表の2024年1月期決算では売上高112億2400万円(前年同期比9.1％増)の増収、経常利益は9億6500万円(同7.9％増)の増益で着地。同決算内において新規代理店の獲得強化や既存代理店の利用拡大、新規出店、オーナー獲得を実施した事を要因の一つとして挙げており、これによって新規契約件数は、130,043件（前年同期比11.0%増）、新規代理店の獲得1,149社（前年同期比14.0%増）と拡大傾向にあるようだ。AIのXENOも同社の成長に関する影響シナリオの1位(内訳81.0％)に家賃債務保証サービス需要増加を挙げておりアナリストと見解が一致している

株価は1/26に920円を付けた後に窓を開けての下落。以後、800円～840円付近のレンジで推移してきたが4/17以降は上昇に転じ、頭上で上値のフタをしてきた75日線、100日線を突破してきている。テクニカル的には920円付近にあるしこりが節目として意識され、日柄調整で一部損切りが進んだものと見るが、1/30に急増した出来高を見るにいまだ戻り売りでの下落には留意したい。また、目先では一目均衡表の雲抜け目前と見ており、三役好転に期待がかかる。