カンロ（2216）

のど飴などのキャンディ商品が主力。グミキャンディが第2の柱に成長している。果実感のある「ピュレグミ」、第53回食品産業技術功労賞を受賞し歯ごたえに特化した「カンデミーナ」、空想の果実をモチーフにした「ウチャチャの実」など、バラエティも豊かだ。同社はロングセラー商品を抱え、更に健康食品も手がけているため、伸長しているグミ関連にもシナジー効果が発揮されていると言えよう。中堅規模でありながら独自の市場開拓力を持ち、今後の成長にも期待できそうだ。

4/26発表の2024年12月期第1四半期決算によれば売上高76億1300万円(前年同期比1.3％増)、経常利益12億1700万円(2.1％増)の増収増益で着地。飴関連は競合他社の休売もあり過去最高となっていた前年同期からの特需が剥落するも、グミ関連が好調で全体として堅調に推移。主力のピュレグミの価格改定も売上に寄与している。AIのXENOは同社の4四半期後の経常利益を26.38％(3.2億円)の増益と予測。これは同社発表のグミ市場の成長予測ともリンクし、中長期的な事業の拡大を見込んでいるものと読む。

株価は4/26の決算発表後に大きく値を下げて大陰線が示現。これは2/7以降の急騰で高値掴みした一定の層が、決算結果にサプライズ感が少なかったことを潮時として意識し売りに走ったものと推測する。200日線が支持線として機能した結果、現在は切り返しているものの、一目均衡表の雲(抵抗帯)下限が蓋をする形となり、テクニカルのモメンタムも横這いになってきている事から上値が重くなることが想像できよう。押し目を拾う場合4/15高値2914円と5/10の下値2140円の半値戻しである2527円が妥当なラインと見る。