株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2024-05-29 12:45:00

アナリスト木村の銘柄研究部

今晩の米国市場は波乱含み?/やっぱり日本株!

米国市場の株式取引は5月28日から、T+1(いわゆる翌日決済)に移行します。
従前は現在の日本の株式市場と同じくT+2決済でした。

目下のところ、T+1決済への移行の成否を判断する「第1の試練」と見られているのが、5月29日に行われる決済です。
この日は5月24日に行った取引がT+2(27日は米国市場はメモリアルデーで休場)で決済されると同時に、5月28日に行った取引が新たに翌日決済となる為に混乱は不可避と見る市場関係者が多い模様です。

「第2の試練」は週末から週明けにかけて、MSCI指数のリバランスに関わる取引量が増加する事による、新決済システムの「パンク」です。
ただ、リバランスは恒例イベントですから、直接的な影響はほぼ無しと見ます。

だから、こうしましょう、というリスクオフ/リスクオンの投資行動を、会員様各位にご提言するつもりはありません。

ただ、なんとなくでもご留意いただきたいのは、向こう1週間ほどの米国市場の値動きは、実勢を伴わない、「一過性」の荒い動きとなる可能性がある、という点のみです。

決済期間短縮への移行に伴う不確実性を嫌って、取引を控える投資家が出てくる事も想定され、ゆえに通常の売買高は減少し、インデックスの売り買いの影響を受けやすく、さらには、そのボラティリティ(変化率)に合わせてサヤ取りを狙おうという思惑的な売り買いが流入しやすいものと見ます。

この決済期間短縮の対象となっているのは、株式と社債で、カウンターパーティーリスクの軽減と市場の流動性改善が狙いとされています。

ん?
カウンターパーティーリスク?

カウンターパーティーとは取引の相手先の事を指し、外国為替取引やスワップ取引、オプション取引、大口の債券の取引等は、金融商品取引所を介さずに直接相手と取引するのが一般的である事から、
取引参加者はカウンターパーティーの信用度リスク(例えば債務不履行リスク)を考慮せねばなりません。

株式は市場取引が基本でしたので、元来、
カウンターパーティリスクはほとんど意識されてきませんでしたが、取引手法の選択肢が広がる事によって、取引参加者の属性も拡大し、株式の受け渡しが遅延するという債務不履行リスク(フェイルと呼ばれます)は、常に数%程度存在しているのが現状です。

調査会社バリューエクスチェンジによると、フェイル発生率は現在の2.9%からT+1移行で4.1%に高まる、と試算されています。
つまり、株価を買って、おカネは払ったけど、株が受け渡されない可能性が、3%~4%程度ある、と申し上げても宜しいかもしれません。

あすなろが、外国株への直接投資を、個人投資家の皆様に推奨しない理由は、幾つかの明確な理由がありますが、実はこのフェイルリスクが日本株に比べて高く、かつ、その解消までに面倒な手続きが想定される事も一つの理由です。

ちなみに、カナダとメキシコは今月27日からT+1に移行し、既にインドはT+1に移行済みですが、EU諸国や英国、日本やアジア諸国は、ほとんどがT+2のままです。

2国間(日本と投資先の国)の為替水準や金利差や時差以外にも、こうした金融システム上の差や、各国政府の金融市場への「関与」姿勢などの影響を受けやすい外国株よりも、会員様各位にはやはり、日本株投資にこそフォーカスしていただきたいと存じます。



執筆:木村泰章

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 個人的に注目している銘柄
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◆TIS(3626)
◆インタートレード(3747)
◆トレードワークス(3997)
金融向けシステムを手掛ける企業です。
株価推移はあまり冴えない印象ですが、切り返し余地は大きいものと見ます。

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 私のコラムで紹介した銘柄
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◆ビジネスコーチ(9562)
 本日は一時2300円台に急伸。
 利益確定を優先するスタンスが無難と見ます。
 2月20日のご紹介時からの高値騰落率73.88%。

◆北海道電力(9509)
 出来高が落ちないゆえの買い優勢の展開が続きます。
 4月17日のご紹介時からの高値騰落率52.44%。

◆フォスター(6794)
1回利益確定してから押し目を狙って買い直し、というスタンスが宜しいかと。
 4月22日のご紹介時からの高値騰落率33.33%。

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 単発スポット銘柄の見解
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◆≪【大発掘】お宝埋蔵金銘柄≫
今週中にも第1利確ポイント到達か?

◆≪あすなろニューダイヤモンド銘柄≫
 想定どおりに続伸中!
 こちらも第1利確ポイントが射程圏内に入ってきました。
 
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 25日移動平均線を上回ってきました。
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