日本精鉱（5729）

難燃助剤用三酸化アンチモンで高シェア。子会社が製造する電子部品向け粉末金属粉も主力。1935年創業の長い歴史を持つ企業で、アンチモン開発のパイオニアとして高い技術力、生産量、品質を誇る。アンチモンは、合成樹脂の難燃剤、鉛蓄電池の電極材料、ポリエステルやアクリルの合成触媒、半導体材料など多様な用途がある物質。更にスマートフォンやパソコンにも利用されているため、今後も需要減少の懸念は薄いと見る。

2024年3月期本決算によれば、今期の通期連結業績予想は、売上高200億4000万円(前期比28.6％増)の増収、経常利益10億6000万円(同50.1％増)の増益、当期純利益を7億2000万円(同43.2％増)を見込んでいる。AIのXENOの4四半期後の売上高は+7.71％(3.31億円)の増収と分析。セグメント及び業績ドライバーではアンチモン需要増加を指摘しており、アナリストと見解が一致している。

株価は4/24の通期連結業績予想及び配当予想の修正が発表されたことを好感したと思われる反応を見せ上ヒゲの長い大陽線が示現。その後も順調に上値を追い続け、75日、100日、200日線を超えてきた。ボリンジャーバンドで見ても+1.0σと+2.0σの間でバンドウォークしており、上昇トレンドで年初来高値2808円に挑む状況。ただRSI(相対力指数)は過熱感が警戒され始める80％に近付いており、高値掴みには用心したい。インする場合は年初来高値を更新後も騰勢が維持されるかを見守ってからが無難かもしれない。


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