今年こそ貯蓄から投資による株高が始まろう
▲折り畳み式のネコ
今年こそ貯蓄から投資へ
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
さて、「貯蓄から投資へ」と囁かれて久しいですが、今年こそ本格的な個人投資家(新NISA口座開設組主体)による株式投資が始まると期待できます。
昨年12月18日に日銀が公表した『資金循環(速報)(第3四半期)』を見てみると、家計の金融資産は減少しており、他の金融商品に資金が流入している模様。
※昨年9月末における金融資産残高は2179兆円。6月末から35兆円の減少
※「現金・預金」における前年比ベースでの増加幅は縮小
その資金は株式へ向かっているものと考えられます。
新NISAが始まる前の株式は約271兆円。
※2023年第4四半期
そして最新の数値は約285兆円と14兆円も株式投資が行われている様子なのです。
この現象はもはや、「貯蓄から投資へ」そのものと見て問題ないかと思います。
なお、昨年同時期と最新の家計における金融資産・負債残高を比較すると2120兆円から2179兆円と59兆円も増加しており、対外証券投資等を円に換算した結果、いわゆる円安による評価益増が影響していることも影響していると考えていいでしょう。
次に新NISA口座の開設状況や投資内訳を見てみましょう。(日本証券業協会の資料より)
昨年9月末において、NISA買付額のうち成長投資枠が75%とつみたて投資枠と比較して高い水準。
その成長投資枠のうち株式が59%、投資信託が41%。
前回の資料(昨年5月末時点)では、株式の内訳が公表されていましたが、9月末資料では公表されていませんでした。
ちなみに5月末における株式の内訳を見ると、国内株が93%を占めており、NISA口座開設組も国内株式を中心に投資していることが分かります。
昨年8月の日銀ショックで株式の比率に変化が見られることもあったと思いますが、上記の通り「貯蓄から投資へ」の流れは基調になったと見ていいと思います。
ちなみに旧NISAと新NISAにおける成長投資枠の買付額を比較すると、4.3倍まで急成長。
※2023年1月~9月累計(旧NISA)と2024年同期間累計(新NISA)における買付額の比較
新NISAが「貯蓄から投資へ」の火付け役となったのは間違いないと言えるでしょう。
今年も個人投資家主体のグロース株相場に期待できそうです。
オルカンから日本株へ
SNSなどでは、「オルカンに投資しておけばいい」などといった書き込み、発言が目立ちます。
オルカンとは「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」等の全世界株式型インデックスファンドのこと。
同ファンドの基準価額は既に約2.6倍に達しており、2024年ヒット商品ベスト30や投信ブロガーが選ぶ投資信託に選ばれたこともあるなど人気な理由がうかがえます。
確かに全世界の株式に分散投資することで、あらゆるリスクの低減が図れることは魅力的ですが、最新の月報を見てみると、組入上位10ヵ国・地域におけるトップは65.9%のアメリカ。
APPLEやNVIDIA、MICROSOFT、AMAZON、META、ALPHABET、TESLAが組入上位7銘柄。
そう、「マグニフィセント・セブン」ですね……。
これでは、「オール・カントリー」とは言いつつも、米超大型主力級ハイテク株群に投資するのとほとんど変わりません。
ハイテク株ゆえにダイナミックな値上がりが期待できる一方で、その逆もあり得ます。
しかもトランプ米政権となれば、当局がどのような規制を掛けてくるか分かりません。
昨年8月には、ALPHABETのGoogleが米連邦地裁から独占状態は違法と判断され、他の大企業にも同様に反トラスト法に引っかかるかもしれません。
巨大プラットフォーマーの分割統治が当局より強制され、銘柄も細分化され上昇率も限定的となり、オルカン終息、といったシナリオも考えられるでしょう。
世界的にもEUのデジタルサービス法(DSA)など規制強化が進んでいる様子です。
あくまで想定ではありますが、上記の反トラスト法やDSAによる事業縮小リスクなどが今年から織り込まれ始め、「オルカン離れ」からの「日本株回帰」による日本株上昇というシナリオに期待です。
本日の処方3銘柄
DNAチップ研究所(2397)
テリロジーHD(5133)
KeyHolder(4712)
それではお大事にどうぞ。
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■ マサトがご紹介した銘柄
DNAチップ研究所(2397)
テリロジーHD(5133)
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