結局アメリカ次第となるのでしょう
前回(昨年10月)比で、日本の見通しが引き上げられる事が期待されていましたが、残念ながら日本に対する見通しは据え置きとなりました。
・世界GDP成長率 3.3%(昨年10月予測3.2%から引上げ)/過去(2000~2019年)の平均である3.7%を下回る。
・先進国 1.9%(昨年10月予測1.8%から引上げ)
・米国 2.7%(昨年10月予測2.2%から引上げ)
・日本 1.1%(昨年10月予測1.1%を据え置き)
結果は米国の成長率が前回比で大きく引き上げられ、それが先進国全体の小幅引き上げにつながった形ですが、IMFは総論として、『世界成長:まちまち、かつ不確実』と位置付けました。
1月23日と24日に、日銀は金融政策決定会合を開催致しますが、足元では急激に、1月利上げを見込む市場関係者が増加しています。
日銀の発言からも、トランプ氏の大統領就任式直後に波乱が無ければ、という「条件付き」で金融政策を調整が行われるスタンスが窺えます。
つまり、日銀でさえ、「アメリカ次第」なわけです。
なんとも情けない。。。(>_<)
トランプ氏が標榜しているのは、「アメリカ1強」とも言うべき自国優先主義、いわば「ナショナリズム」と言えましょう。
ローマ教皇は、トランプ氏は「キリスト教徒ではない」と発言し、移民取り締まり措置を大幅に強化する計画を、「恥ずべき事」と強く非難しています。
「グローバリズム」に傾いていた世界は、トランプ氏が米国大統領に再度就任する事により、急激に「逆回転」に向かう事になりかねないようにも思います。
一般的に「グローバリズム」のデメリットは、規制の無い自由貿易によって市場がグローバル化する「副産物」として、
企業はコストを抑える事を狙って、より低賃金な労働力を求めて海外へ雇用を広げようとし、自国の産業は衰退して失業者が増え、海外から雇用を求める移民労働者が流入する為に、移民を受け入れた国の雇用が奪われるうえ、労働者全体の賃金はますます切り下げられる、という「悪循環」でありましょう。
トランプ氏がそこに歯止めをかけたい、と考える事は、好むと好まざるとにかかわらず、そこそこ合理的な考え方であるようにも思います。
ただし、「過激に」、「徹底的に」、「やり過ぎ」てしまえば、やはり、世界経済にとってはマイナス面の方が大きくなる事でしょう。
なぜなら、「市場経済主義」自体も、「グローバリズム」の一環と考えられてきたからです。
「投資は歓迎する」けれど、「買収は許さない」という米国の顔色を窺いながら、日本の中央銀行の金融政策が決定されるなんて、日本がまるで米国に従属する「植民地」的な屈辱だと思います。(個人の意見です)
そんな国の株を、外国人投資家、中でも米国の投資家が買うとも思えません。(個人のぼやきです)
私は、「グローバリズム」も、民主主義も、市場経済主義も、多様性も、カーボンニュートラルも、SDGsも、結局のところ、もう元には戻れないレベルにまで世界の人々の日常生活にまで浸透していて、トランプ氏がそこに逆行する政策を打っても、完全に逆回転する事は不可能だろうと考えます。
少なくとも株式投資においては、今まで以上に超長期目線での投資が求められる事でしょう。
不確実性が増大するからこそ短期決戦が有効なのでは無く、市場環境どころか、世界の枠組み自体が変化しつつある局面であるからこそ、さらには、その変化が4年後や8年後には再度「逆回転」する可能性があるからこそ、超長期目線が必要との印象です。
ただし、日本株が米国株に追従するのならば、そして米国株が強いのならば、日本株の上昇が続く可能性は高いものと考えます。
日本株が米国株の「オルタナティブ市場化」するのであれば、それはそれでも良いのかもしれません。
もっと楽観視するなら、トランプ氏が実は「口だけ番長」で、言うほど過激な政策には傾かない可能性もありましょう。
過度な「思い込み」は禁物である一方、過度な「リスク懸念」も禁物でしょう。
相場の流れを見極めつつ、淡々とそこに乗ってゆくスタンスでまいりましょう。
執筆:木村泰章
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自動車部材・部品関連、中でもトヨタグループ企業全般の、底入れ巻き返しに期待。
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上昇トレンドに崩れ無しのまま、8月の暴落時前の水準への回帰を目指します。
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