元外資系金融マンのこぼれ話 「トランプ発言は注目に値するのか?」
今週もお取り組みお疲れ様でした。
全体相場は終始弱含みで相場の転換点を意識させるような場面もありましたが、
きちんと押し目は拾えてましたでしょうか?
米国のトランプ大統領が“暴言王”の名をほしいままにして、マスコミの報道も振り回されている印象です。
市場には不透明感が漂う中でもきちんと上がる銘柄はありますよね。
でも、怖くて手が出せない。
そんな1週間を過ごした方はいませんか?
それを解決する方法は一つしかありません。
“勇気を出して「買い注文」ボタンを押す。”
たったそれだけのことですが、
それは一転すると「無謀」かもしれないですよね。
そんな貴方様にそのボタンを押す理由をもってほしいと思います。
日本株で勝負してるのであれば、リクルートHD(6098)の株価に注目してください。
経済を動かすのは「雇用」と「生産性」です。
そこが元になってGDPであったり、個人消費であったり重要経済指標が算出されるわけです。
米国ではすでに完全雇用に近い状態と言われていますが、雇用がピークを迎えると下落するのでしょうか。
生産性は低下へと向かうのでしょうか。
日本の失業率はリーマンショック後は着実に改善しており、人口が減少する中で一人あたりGDPは増加基調にあります。
実数値をみると・・・
2008年の一人あたりGDPは3,978,000円、総人口は約1億2800万人。
2015年の一人あたりGDPは4,191,000円、総人口は約1億2700万人を割り込んでいます。
日本の生産性は改善しているとみてよさそうです。
しかし、米国とGDPを比較した場合には圧倒的に差が開いています。
2008年の米国GDPは14兆4776億ドルに対し日本GDPは5兆375億ドルです。
2015年の米国GDPは18兆366億ドルに対し日本GDPは4兆3836億ドルです。
実は日本だけでなく、先進国のドイツやフランスも当然イタリアやスペインもGDPは下落しているのが実情です。
トランプ大統領が“強いアメリカを”と叫ぶ一方で、すでに相対的な“強いアメリカ”は実現していると言えます。
日本でも昨日から通常国会がスタートしましたが、日本株上昇にはやはり人材の有効活用、つまり「働き方改革」が今後の日本経済の活力になることは違いありません。
人材関連銘柄には引きつづき注目していきましょう。
アウトソーシング(2427)などは製造系や技術系など日本の競争力を支える企業に人材派遣していますので、堅調な動きになっています。
ただし、今週のRSC(4664)などの出来高が薄い銘柄で、急騰したばかりの銘柄は避けるようにしましょう。高値づかみしてもそこから見込める利益は少ないということが多々ありますよね。
今週になってトランプ大統領の一挙手一投足を追うような報道が盛んに行われていて、あすなろにも先行きを不安視する問い合わせが多くなりました。
トランプ大統領の発言だけに注目していては経済の先行きは読み取れないと思います。
発言には全て様々な意図が含まれており、為替の言及しかり、企業への介入しかりです。
ドル高けん制発言をいくら続けたとしても、世界のマネーは米国に集まり続けることでしょう。
先週のコラムにも書かせていただいた通り、あくまでも事実をベースに投資戦略を組み立てる方が市場のノイズに惑わされずに済みます。
一方で、米国の債務は膨らんでいますので、リスクプレミアムも同時に上がっていくことは避けられません。
おそらく株式のボラティリティは高まるでしょうし、トランプ大統領が掲げていた金融機関の規制緩和が実現すればさらにその傾向には拍車がかかると思われます。
2017年はまさに高いボラティリティで金融機関がリスクを過剰にとり過ぎた時にようやくバブル崩壊のシナリオが実現するのかもしれません。
巷でトランプ大統領就任式と同時に大暴落がなどの触れ込みが横行してますが、ポジショントークの色合いが濃いと考えてしかるべきでしょう。
トレードで勝てる人というのは、他人の損失をどれだけ自分の利益として奪い取れるかという側面もありますので、
私たちとしてはインターネットや民間メディアの情報だけを鵜呑みにすることはできないということですね。
取引を始められたばかりの方はどうしても値動きの良い銘柄に目を奪われがちになってしまいますが、
相場が終わる銘柄ではなくて“これから始まる銘柄”を探す作業が必要になります。
特に今年は銘柄選別次第で波に乗れるかどうか、利益を手元に残せるかどうかが決まってしまうかもしれません。
資産を増やすにはイチかバチかの勝負を続けるよりも、いかに負けを少なく勝ちを積み上げられるかにかかっています。
2017年まだ勝ててないと嘆いている方はぜひ今週の【ゴールデンエイジ銘柄】に乗っていただければと思います。
世界の先行きが不透明だと言っている間はいつになっても投資機会は訪れません。
不確実性の中の利益を勝ち取るためにあすなろ投資顧問がありますし、
新たに相場の需給を読む一目均衡表の達人『藤井氏』も陣営に加わっておりますので、ぜひ有効活用してください。
午後の無料コラム『藤井のウィークリーファイブ』にもぜひ目を通してみてください。
【 相 場 の 格 言 】
『一寸待て、飛びつき買いと狼狽売り』
それでは、また会員様の喜びの声が聞けることを楽しみにしています。
執筆:加藤あきら
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