理想買い相場から実需買い相場へ
朝方から為替ドルが強含みで推移して、日経平均も徐々に上げ幅を拡大する尻上がりの相場となりましたね。
米国株が強いことを認識している投資家は多いのに、日本株が強含むことには懐疑的な投資家が多いことを物語っているようでした。
後場の上昇銘柄の数をみると多くの投資家マインドが強気に傾いてきたと感じました。
これまでのトランプ大統領誕生後は「理想買い相場」が先行してきたかたちですが、
ここから先は「実需の買い」が相場を形成していくようになると思われます。
この「理想買い相場」とは安倍首相が就任した時の「アベノミクス期待相場」と類似していて、
金融緩和、財政出動などの景気刺激策に反応した相場と重なります。
理想と期待によって作られた相場は、すなわち金融相場であり、
トランポノミクス、インフレ誘導策、大型減税やインフラ促進の財政出動など、
トップリーダーが発する強いメッセージに市場が反応して株価は上昇したのです。
しかし、「実需買い相場」とはマクロやファンダメンタルズの動向も加味した上で、
投資対象として株式の比率が高まることによって株価が上昇してきます。
最近になってGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)や日銀に代わって存在感を増している「青いクジラ」が話題になっています。
どうやら、この「青いクジラ」の正体は『かんぽ生命』のことらしいですが、彼らの運用残高はなんと約80兆円。
そのうちの株式運用比率はわずか1.9%に過ぎないそうです。
国内の生命保険会社の運用比率が平均9%近いことを考えると、かんぽには残り7〜8%の買い余力が存在していることが市場関係者の間で噂になっているのです。
これは概算で約5兆〜6兆円規模の買い需要ということになり、昨年の相場を下支えしてきた日銀にも引けをとりません。
かんぽ銘柄の代表的な例として下記のようなものが挙げられます。
キャノン(7751)、黒田電気(7517)、JT(2914)、ファンケル(4921)、サンリオ(8136)など・・・
特徴としては高配当利回り銘柄が中心です。
中小型株ではFPG(7148)や平和(6412)、ソニーFH(8729)やセブン銀行(8410)が目に付きます。
市場の需給面の話で進めますと、ここから3月に向かっていくにつれて個人投資家は配当狙いの買い需要が発生しやすくなります。
また、昨日のコラムでふれたように、機関投資家はヘッジファンドの解約売りの終了に加え、
中間決算で下方修正された企業の業績回復を確認して投資対象を選別してくることでしょう。
日経平均が横ばいを続けている中でも相場の中身はだいぶ様変わりしてきています。
本日から募集開始となりました【デジタルジャイアント銘柄】も、巨大なクジラ達の買い需要を満たすような銘柄に成長してくれるかもしれませんね。
【 相 場 の 格 言 】
『一寸待て、飛びつき買いと狼狽売り』
それでは、また会員様の喜びの声が聞けることを楽しみにしています。
執筆:加藤あきら
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